月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

なんぼでも飲めるモード

2014-09-15 | 
夫と2人、楽しみにしていた「日本酒LOVERS in神戸」へ突撃!
仕事ばかりの三連休で、唯一のイベントだった。

チケット(3000円)を入手すれば、40蔵・120種類ほどが飲み放題だから、酒飲みにはたまらない。
それも、この40蔵がかなりすごい蔵ばかりで。さらに飲食店が主催しているので、おつまみも美味しい(料理は有料)。

とにかくすごい人!
こんなに日本酒好きな人がいるんやねぇと、いつも日本酒イベントに来ると思う。
日本酒雑誌の制作メンバーも2名来ていた。

40蔵のブースを見ていると、「今、人気のある日本酒は何か?」がよくわかる。
人気の蔵はたった1杯を求めて長蛇の列ができているからだ。
「獺祭」に並ぶのは予想できていたが、なんと、一番人気は新政酒造だった。
昨年も確かに注目はされていたけれど、今年はびっくりするほど行列が長い。
私はいらちなので、「並ぶ」という行為が無理。あきらめて他をまわった。

全体的な傾向としては、やはり軽くて飲みやすく、ややジューシーな酸味と甘味のバランスが良いものが多いように思う。
毎年、毎年、日本酒の質は確実にレベルアップしていて、人類は常に「歴史上、一番美味しい日本酒」を飲むことができる。
去年よりは今年。今年よりは来年。これって本当にすごいことだ。

いろいろつまみながら、夫とあれこれ飲みまくった。
最後のほうで新政酒造を見ると、既に日本酒はなくなり、店じまいしている。
飲めなかったのは残念だが、とりあえず行列はなくなったので、社長に挨拶に行った。

実はこの蔵、私が5月に取材させてもらった秋田の蔵である。
この記事を書いたときの話は、日本酒ブログにも書いた。こちら

私が再び書くことに覚醒した、あの記事の蔵。
どうしてもお礼が言いたくて、社長に挨拶に行くと、とても嬉しい言葉をいただけた。

「いろんな雑誌で取り上げていただいていますが、あの記事は今のうちの蔵のことをきちんと書いてくれていて、一番気に入っています。コピーして配ったり、使わせてもらってますよ。本当にありがとうございました」

もう嬉しくて、嬉しくて。
やっぱり自分が魂を込めて書いたものというのは、伝わるのだなぁ。
1つ1つ、命削って書いていこう。
ものづくりは素晴らしい。
私という存在がこの世から消えても、私の生み出したものは残るのだ。命を削る意味はある。

12時~16時まで、4時間ぶっ通しで飲みまくって、帰りは元町でまだビールを飲んだ。
帰宅してからさらにもう1杯。
「なんぼでも飲めるモード」に突入していた。

仕事、仕事、飲みで三連休は終了。弾けたなぁ。充電できたなぁ。
またしばらく、先の見えない仕事の日々が続くけど、なんとか頑張れる!


終わりが見えない

2014-09-10 | 仕事
遅れながらでも、今月は毎日のことを書き綴っていこうとしていたのだが、5日で断念。
2日くらいならなんとかなるが、4日空くともう忘れちゃうし、無理だろうな。
いや、書けたら書こう。

久しぶりに本気で仕事が忙しい。
今週は取材は3本だけだが、先週の怒涛の取材分の原稿を書きつつ、冊子の原稿も進めていかなければならないので、とにかく延々パソコンの前に座っている。

しかし、まあ・・・先が見えない。
一体どれほどの文章を書けば終わりが来るのだろうか。

まだ今月中に入る予定で日程が決まっていない取材も9本!!
そのうち1本は山形だ。
生まれて初めて精神科病院の先生や、うつ病の方にも取材するし、体力だけでなく精神的にも削られそう・・・。

私がこれだけ忙しいってことは、私に仕事をまわしてくれているデザイン事務所のスタッフもみんな大忙しで。
でも、周りが忙しいというのはいいな。
なんか、潤っている感じがする。

こういう時実感するのは、私はやっぱり文章を書くのが好きなんだってこと。
「終わりが見えないほどの原稿」を抱えながら、それでもこうやって「自分の文章」を書きたくなるなんて。

とにかく、いいもの作って、旨い酒飲みたい!!

今日は眠くなる限界まで書こう。どうせ明日も1日カンヅメだ。
しかし、いつからか遅筆になってしまって、決めていたノルマが全く果たせないのがツライ・・・。


熟成酒と女子力アップ指導

2014-09-09 | 
日本酒雑誌の中に「酒場めぐり」のページがあって、今回はそこも2店舗を担当。

取材に伺ったのは、京都の「日本酒BAR 膳」さん。
前から雑誌などで見ていて行きたいと思っていたお店だったので、テンションも上がる。
行ってみると、想像以上に素敵なお店だった。

怪しい雑居ビルの5階にあるのだが、内装はとてもスタイリッシュでオシャレ。
この店が面白いのは、「オール生酒」で「熟成酒がほとんど」ということ。
生酒を自分で冷蔵管理して数年置いて熟成させるのだ。

熟成酒というと、「古酒」と思う人もいるかと思うが、「古酒ではない」と店主。
あくまでも「熟成」なのである。
ウイスキーのように一番良い飲み頃を探して提供するのだ。

実際、1997年ものを飲ませてもらったが、本当においしい。
角がとれて、まろやかになって。
味も落ち着いていて、古酒っぽい「ひねた」感じが全くない。

「1997年!」とびっくりしたら、
「あなたが小学生くらいのお酒ですよ」と店主。
一瞬考えたが、「そうですね」と答えると、「不思議とこれ言うと、女性は誰も否定しないんですよね」と笑われた。
後ろから、制作メンバーのI山さんが「大学生でしょ!」と突っ込むので睨んでやった。

やめてよ、もう・・・
大学生どころか、ライター歴19年目やっちゅうねん(笑)

しかし、いいお店だったなぁ。
店主も気さくで、マニアックで、酒飲みで、いい意味で適当で。
今回は取材だったけれど、プライベートでも通いたい。

カメラマンの写真を拝借。(雑誌では使用しないカットなので)


店を出てから、I山さんとカメラマンさんと3人で少しだけ居酒屋で飲んだ。
この間からI山さんとの間でメインの話題になっている「私の女子力がどうしたら上がるか?」をまた話す。

例えば、この時、カメラマンさんが「すいません、1本だけタバコ吸っていいですか?」と聞いてきた。
私が気を利かせたつもりで、
「あー、いいですよ、いいですよ!1本と言わず、さあさあ、2本でも3本でも。なんなら箱ごといっちゃってくださいよー!」
と言うと、
「それがダメなんですよ!」とI山氏。

「気を利かせてるつもりなんでしょうけど、そういう大阪のおばちゃんみたいなノリがダメなんです!」
「えー・・・じゃあ、どう言ったらいいの?」
「そこは、優しく、『どうぞ♪』だけでいいんですよ。そしたらかわいいのに・・・」

そこで、テイク2。

カメラマン「すいません、1本だけタバコ吸っていいですか?」
私「どうぞ♪」

I山氏「いいじゃないですか!それですよ!」
カメラマン「うん、確かになんかよかったですよ」

なるほどなぁ・・・
勉強になるわー。
大阪人(おばちゃん)は、すぐノリでよけいなこと言うし、ウケようとするし・・・。そういうのがダメなのね。

でもこの日、カメラマンさんに「今日、待ち合わせで会った瞬間、ドキッとしましたよ。スカートはいてたから・・・」と言われた。
私の友達が聞いたら、変な感じがするだろうけど、酒蔵取材に行くときはいつも汚れてもいいチェックのシャツにジーンズみたいなカッコなので、現場でしか会わないカメラマンさんは、私のスカート姿を見たことがなかったのだ。
普段、出かけるときは100%スカートなんだけどね・・・

これがいつかnamiusaさんが言っていた「ギャップ萌え」というやつかもしれない。笑

しかし、今年のテーマ「女子力アップ」はまだ遠い・・・

2014-09-05 | 生活
東京での取材が早く終了したので、六本木で開催中の「ガウディ×井上雄彦 ~シンクロする創造の源泉」を見に行った。



六本木。
東京での仕事は多いけれど、足を踏み入れたことがない場所だ。
ちょっと緊張(笑)

学生時代、スペインに2週間行ったけれど、南の方ばかりまわって、そこから地中海をわたってモロッコまで行ったので、ガウディの建築は見ることができなかった。
それが今でも残念だ。
でも、あの人間離れしたセンスと、自然界の“神が創造した”形をモチーフにしているかのようなガウディの建築物には興味があって。

さらに、それが井上雄彦氏とのコラボとは!
「スラムダンク」が有名すぎるが、「バガボンド」や「リアル」の深さ。いつも打ちのめされる。
ああ、この人は人の感情を、こんなふうに絵で表現するのか、と。
時に文学のようであり、時に哲学のようであり。
1年に1度しか発行されない単行本を、ただひたすら待っている。

初めて見た、井上雄彦氏の「生の線」。
ただの線からどうしてこんなにも想いがあふれてくるんだろうかと驚く。
見ているだけで魂まで響いてくる。熱く、重い。

展示会としては、正直、いまひとつだったが、それでも生の線に触れられたことはよかった。
もう1つよかったのは、ガウディの造った家具を見られたこと。
その家具がとにかく素敵で。
フォルムの曲線、モチーフ、すべてが美しかった。
こんな椅子に座れたらいいのに、と思った。

一人、美術館を出た後は、たまたま東京出張だった夫と待ち合わせ。
イタリアンのお店で軽くビールとワインを飲んで。
新幹線でも飲みながら、一緒に帰って来た。

ふふっ
一緒に帰れるなんて、得した気分♪


仲間と同級生

2014-09-04 | 生活
優しい笑顔と口調で、ムチャ振りをする人がいる。
何度もやられて、これがこの人の作戦だ、まんまと乗せられてはいけない!と思うのだけど、最終的には向こうの思うツボ。
特に私のように「取引」や「タテマエ」が苦手で、悪い意味で「お人好し」のタイプは、こういう作戦には弱い。
気がつけば、ムチャを引き受けていたりする。

4日は朝の9時から取材。
その後、11時20分発の新幹線に乗って千葉まで取材に行かねばならなかった。
これは結構なムチャぶりで。

でも、「お願いします。とても評判がいいので、他のライターさんではちょっと・・・」と言われると、それがウソであったとしても、「いいか、騙されてやるか」という気分になってしまう私。
「なんとかします!」と引き受けてしまった。

当日、9時の取材場所へ行くと、メンバーが待機。
窓口のOさん、カメラマン、制作のY澤さん。
このメンバーで取材をするのはもう4日目。要領も覚え、チームワークもできてきた。
前日から私が「11時20分の新幹線に乗る」と話していたので、Oさんはすっかり燃えている。
「絶対、スムーズに新幹線に乗せますから!10時には終わる予定です!」と、これまたムチャを言う。
(どう考えても1時間半はかかる取材)

でも、その気持ちがうれしくて。
最初から撮影班とインタビュー班に分かれ、皆がテキパキと自分のやるべきことを進めていく。
もちろん手は抜かない。
結果的に、10時半に終了した。(やっぱり1時間半はかかる)

「ありがとうございます。私の都合で皆さんにご協力いただいて・・・」と頭を下げると、
Y澤さんが芝居っぽく、ワントーン上げた声で、「何言ってるんですか!仲間じゃないですか!」と言ったので、みんな大笑い。
ほのぼのとしたあったかい空気が車中に流れ、じんわりする。

その後も、渋滞していて大変だったのだが、カメラマンさんが車を走らせ、なんとか11時過ぎには新大阪に到着。
トイレを済ませて、サンドイッチを買って、のぞみに飛び乗った。

間に合ったことも嬉しかったが、自分とは関係のない仕事なのに、私を間に合わせようと協力してくれたチームメンバーの気持ちが嬉しくて。
良いメンバーに囲まれて仕事ができていることに心から感謝した。

東京からも電車を乗り継ぎ、なんとか約束の時間に千葉に到着。
15時~の取材には間に合った。
残念ながら、あまりいい取材はできなかったのだが(それは向こうのネタ不足で)、とりあえず終了。
ホテルに荷物を置いてから、新宿へ。
夜は中学のときの同級生と会う約束をしていたのだ。

来年、卒業して初めての中学の学年同窓会が開かれる。
その準備や住所確認のため、同級生との交流がやたらと盛んで。
私に限らず、あちらこちらでミニミニ同窓会が開かれている。

今回、最初は千葉に出張ということで、千葉県在住の同窓会幹事のT君に声をかけていた。
私はハガキ作成を頼まれていて、T君とはメールや電話で何度かやりとりをしているのだけど、実は卒業以来会っていない。
一度、顔を合わせて話をしておこうと思ったのだ。
そこから、いろいろと東京在住の同級生に声をかけ、私とバドミントン部で同じだった女子2人と、あいちゃんと、T君の5名で会うことに。
あいちゃん以外は、まともに会っていない人ばかり。
でも、四半世紀経っていたって、会えばすぐにあの頃へ戻る。
これまで歩んできた道は知らないのに、昨日も会って机を並べていたかのような、そんな気持ちにもなるから不思議だ。
それが「同級生」ってことなんだろう。

4時間くらいだったけれど、話は尽きず、ローカルな話題でも盛り上がり、楽しいひとときだった。
「また東京へ来たら声をかけて」と皆に言われ、うなずきながら、たぶん本当にまた会うことになるだろうなぁと予感する。
同級生って、いいな。

ほろ酔い気分でホテルに戻り、缶ビールを開け、長い長い1日を振り返る。
盛りだくさんの1日だった。
また明日も頑張ろうと思える1日だった。