月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

器と夢二とアナ雪と。

2014-09-01 | 生活
今日も朝からずっと小雨が降り続いている。
さっき、卓上カレンダーをめくった。
この夏は天候も夏らしくなかったが、私自身の生活も夏らしいことを1つもしなかった。
花火大会もお祭りも行かなかったし、海にも山にもプールにも行っていない。
旅行もしていないし、アウトドアな遊びもしていない。
浴衣も着ていない。
ただひたすらに、仕事と酒。これで終わった。

この2ヶ月ほど、ブログもあまり更新していないなと振り返る。
たぶん、ずっと「日記」であったものが「ブログ」としての役割に代わってきたからなんだろうなと思う。
どちらがいいのかはわからない。
ただ、9月はもう少し更新してみよう。
「自分の文章」を書く時間というのはやっぱり必要だと思うから。


さて、この土日は楽しいイベントが目白押しだった。

土曜日は、夫と京都高島屋へ。
大井寛史さんという作家さんの展示会があったからだ。(明日までやってます!)



この方の作品を知ったのは、今年の誕生日。
あんこちゃんが素敵な器をプレゼントしてくれたのだった。(茶器としても、酒器としてもいける)
蛍手という手法で作られたその器は、まるでレースのように模様が透ける。
聞けば、穴をあけて透明な釉薬を流して焼くという。
このアイディアもいいけれど、ベースになっている白磁、青白磁がまず美しい。
薄く、軽く、優しい。

あれもこれも欲しかったけれど、今回私が購入したのは高台の酒器。
レースのようなのも素敵だけれど、ぽつぽつと素朴な5つ星の模様とフォルムが気に入って。
(左と真ん中はあんこちゃんからもらったもの)



本当は、このアイスクリームカップが欲しかった。


アイスクリームを盛り付けるという発想はなく、グリーンの和え物などを盛ったらどんなに美しいかと思ったのだ。
しかし、夫が反対。
「この器は、液体を注いでこそ美しいのだから、皿やカップはどうなんだろう?」と言い出したのだ。
言われてみればそうかもしれないと思い、あきらめた。

でも、やっぱり買うべきだったかと後悔している。
私はとにかく自分が惚れ込んだ美しいものを手元に置いておくのが好きだ。
毎日眺めて暮らしたい。
久しぶりにそう思えるような器だった。

ただ、秋に好きな作家さんの展示会があるので、そこでもいろいろ購入したいので、今回はガマン。
1つ、酒器を手に入れられたので良しとしよう。

大井さんもとても気さくで素敵な方だった。
「陶芸も誰もやっていないことをやらないと。隙間産業です」と冗談ぽく言って笑っていた。
確かにこのオリジナリティは大事だ。
他の誰とも似ていない。
素敵な器を教えてもらえて、本当によかった。(あんこちゃん、ありがとう!)


この日はもう1つ見たいものがあって、高島屋へ来た。
竹久夢二展。



夢二は岡山の記念館も2回訪れたが、こちらのほうが断然よかった。
改めて夢二のことが好きになったし、才能に溢れた人なんだなぁと実感。
女性を描くイメージしかなかったが、本の装丁や童話の挿絵などになるとまた全然雰囲気が違って。
デザイン的なものもあれば、ほのぼのしたタッチのものもあり。
色使いもとても美しい。時にポップで、時に優しく。
現代なら、マルチなクリエイターといったところか。

でも、やっぱり女性の描き方が一番好きなんだけど。
美しくもあり、可愛らしくもあり、儚さや憂いもあり。


展示ホールが予想外に広くて、見応えもたっぷりだった。
かなり満足!!

そして、早めの食事をして、帰ってから「アナと雪の女王」のDVDを観た。(ようやく!)
皆がいいと言うわけがよくわかった。
ストーリー云々ではなく、ただ観ているだけで人を幸せな気持ちにさせてくれる。
ディズニーランドに行ったときと同じで、すぐに夢のような世界へ連れて行ってくれる。
心地良く、楽しく、なんだか優しい気持ちになれた。

とても盛りだくさんで文化的な休日。