北海道人からみた関西圏の鉄道事情

関西圏の鉄道・その他についての諸々の雑感

札幌市営地下鉄南北線の車両基地

2009年11月15日 | 札幌の鉄道
たまには、私の地元・札幌の鉄道について、しかも、私にとっては日常的に最も馴染みのある札幌の地下鉄・南北線(麻生~真駒内間、14.3km)に関することを書かせていただきます。

実は、私が住んでいる家から目と鼻の先(多分、直線距離だと徒歩約20秒)には、かなり大規模な鉄道施設があります。「札幌市交通局 高速電車南車両基地」という施設で、つまり、地下鉄南北線の車両基地です。
もっとも、車両基地の正面玄関はウチからだと意外に遠く、実際に正面から敷地に入るとしたら、ウチからだと徒歩10分くらいはかかると思いますが。

下の写真が、その南車両基地の全景写真です。
右上方から左下方に斜めに横切っている銀色のチューブが、南北線の全高架区間を覆っている、冬季の雪対策のためのシェルターです。このシェルターは北国・札幌の地下鉄ならではの光景で、そして、そのシェルターから枝分かれしている単線の出入庫線により接続されている、写真右側に写っている大きな建物が南車両基地です。
ちなみに、写真左側に写っている広大な敷地は陸上自衛隊の駐屯地で、そのためここの最寄り駅(ウチから一番近い地下鉄の駅でもあります)の駅名は「自衛隊前」といいます。



南車両基地は、構内に地上一層式23線の路線を持つ大規模な車両基地で、1~4番は重要部検査や全般検査等を行う工場線、8~12・19・20番は車両の出入庫に使用される留置線、13・14・21・22番は車両清掃を行うため清掃用プラットホームが設備されている洗車線、7・18番はタイヤ交換装置が設けられているタイヤ交換線、5・6・15~17番は車両床下機器の点検や整備をするためのピット線、7番は集塵装置等が設けられている気吹線となっています。
なお、1・5~9・15~18・23番線については、作業性の向上と危険防止のため、第3軌条設備のない線路になっています。

そして、下の写真3枚は、今から12年前の平成9年に、その南車両基地を見学してきた際に私が基地内部で撮影してきた写真です。



上の写真では南北線の3編成が並んでいますが、両側の編成は、現在は既に全車が引退し廃車となっている2000形です(札幌市交通資料館に静態保存されている先頭車2両以外は全車が解体されてしまいました)。
この2000形は、昭和46年12月の南北線開業時から走っていた、札幌の地下鉄の中では最古参の車両で、札幌の地下鉄と聞くと、今でもこの2000形を思い浮かべる人は少なくないと思います。

なお、その2000形に両側から挟まれている、中央の編成は、南北線の車両の中では最新形式の5000形で、現在の南北線の主力編成です。



上の写真に写っているのは、時代的には2000形と5000形の間に位置する3000形です。
この3000形は、もともと製造数が少なかったことに加え、現在では、廃車された2000形の置き換えとして急速に配備が進んだ5000形に数の上で圧倒されているため、営業運転に投入されている割には、実際にはあまり見る機会が多くない車両です。

ちなみに、2000形と3000形は車両の全長や各扉の位置が統一されていましたが、5000形は、2000形や3000形とは車体全長や扉の位置が異なるため、南北線のホームには各形式に対応して扉位置が表示されています(3000系は緑表示で5000系は青表示)。



上の写真は、2000形の連接部分です。
5000形は、通常の鉄道と同じ連結車なのですが(車輪がゴムタイヤなので通常の鉄道と同じと言い切ってしまうと語弊がありますけどね)、2000形はこのような連接車でした。