今日は午後から出かけます。また一週間ほど(正確には26日まで)留守になります。
そのあいだ、またまたブログはお休みです。
申し訳ありませんが、ネタを頑張って仕入れてきますので、
26日からまたどうかよろしくお願いします。
◆
というわけで、今日は少し趣向を変えて、
あまり知られていないけれどもメキシコに関心のある人になら、
と思える本をいくつか紹介しておこうと思います。
アマゾンに(古本であっても)ある場合は、リンクを張っておきます。
まず、これは以前よそにも書きましたが、
遠藤周作の『侍』という作品があります。
(この画像はたくさんあったので、どこかから拾ってきました、あしからず)
17世紀に貿易の許可を求めて日本からメキシコ(当時はヌエバ・エスパニヤ)へ、
そしてそこからさらに欧州へと渡った侍、
支倉六右衛門常長をモデルに、その長い旅程と、
新しい世界を見る侍の驚きや葛藤を描いたものです。
メキシコはその旅のほんの一部でしかありませんでしたが、
アカプルコに到着して、メキシコシティまで、
そしてさらに欧州へ渡るためにベラクルスまで、
メキシコを横断した部分は、メキシコを知る人には興味深く読めると思います。
さて、その中で私がとても気になったのは、
支倉に同行した下級武士や商人たちの大部分が欧州行きには加わらず、
メキシコに残って支倉たちの帰りを待ち、
さらにはそのあいだにメキシコ人の妻を娶ったりして、
最終的に日本にすら帰らずにメキシコに残った、という記述でした。
その子孫について調べた本を、偶然人から借りて読んだことがあります。
城山三郎の『望郷のとき―侍・イン・メキシコ 』という本でした。
これは私もいまだ入手できず、画像が見つかりません。
二部構成になっていて、前半は当時の歴史を、
後半は当時の日本人の子孫を探し出してのインタビューを、という形だったと記憶してます。
が、借りて読んだころは私には、
むしろ日系の血を引くメキシコ人たちに、日本の血はあまり意味のないものだ、
という話くらいしか印象に残りませんでした。
またいつか手に入れて読み直そうと思ってますが。
さて、それから最近ようやく手に入れた本ですが、
大泉光一『メキシコの大地に消えた侍たち―伊達藩士・福地蔵人とその一族の盛衰』。
(画像はアマゾンから)
これは、もうまんまですね。
遠藤周作で私が気になったところを調べてある本です。
て、まだ冒頭を少し齧っただけなんですが
こういう裏の歴史みたいなものって、どうしてこう面白いのでしょうか。
無名の、けれども異国でしっかり生きていった人たちの話は、
なぜかいつもワクワクします。
◆
さて、少し趣が違いますが、
ル・クレジオという作家をご存知でしょうか。
メキシコインディオの神話や民話を研究した本を何冊も出している人です。
が、もともとは素晴しい物語作家でもあり、
『海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 』という短編集は
その文章の美しさに、胸がいっぱいになります。
(画像はアマゾンから)
日本語で読んでもおそらくその美しさは感じ取れるのではないでしょうか。
文庫もありますね。
そのル・クレジオの、
『マヤ神話―チラム・バラムの予言』。
(うちのボロ本なんで汚ないです)
そして『チチメカ神話―ミチョアカン報告書』
(上に同じ)
ル・クレジオの素晴しい筆で、メキシコインディオの神話が描き出されています。
すみません、せめて冒頭を引用しようと思ってたんですが、
ちょっとでかける時間が迫ってきました。帰ってから書き足します……。
そしてこれまた最近手に入れて嬉しくて自慢しちゃいたいのが
ル・クレジオ『メキシコの夢』。
これもまた、インディオの習俗や神話を調べ上げた、
けれども学術書というよりは文学として仕上げた本です。
すみません、ホントは沢木耕太郎の『深夜特急』文庫版第4巻の巻末対談、
これもよそですでに書いたりしてるんですけど、
そこにもル・クレジオの名前が出ていて、
インディオや古い文化に接するやり方、みたいな話があって、
それにも言及したかったんですがぁ~~。
最後に大急ぎで、もう一冊。
ル・クレジオ『砂漠』という、これはメキシコには関係のない小説で、
おまけにアマゾンでは検索しても出てこなかったんですが。
実は私が読んだル・クレジオはこれが初めてでした。
アフリカのベルベル族の血を引く少女がフランスの片隅で生きている、
彼女の内側にはベルベル族の神話が生きている、
人の生きる力には、過去の神話と未来への夢と、両方が必要である、
そんなテーマを感じさせる物語です。
初めて親元を離れてドイツへ旅立ったとき、持っていった数少ない本の一冊でした。
外国で暮らす上で、いろいろ考えてしまうことってあると思います。
これらの本が、そういった事柄へのきっかけやヒント、勇気付けになってくれればと思います。
すみません、いっぱい書き落とした話がありますが、
またそれはいつか、ということで。
では、行ってきます!
そのあいだ、またまたブログはお休みです。
申し訳ありませんが、ネタを頑張って仕入れてきますので、
26日からまたどうかよろしくお願いします。
◆
というわけで、今日は少し趣向を変えて、
あまり知られていないけれどもメキシコに関心のある人になら、
と思える本をいくつか紹介しておこうと思います。
アマゾンに(古本であっても)ある場合は、リンクを張っておきます。
まず、これは以前よそにも書きましたが、
遠藤周作の『侍』という作品があります。
(この画像はたくさんあったので、どこかから拾ってきました、あしからず)
17世紀に貿易の許可を求めて日本からメキシコ(当時はヌエバ・エスパニヤ)へ、
そしてそこからさらに欧州へと渡った侍、
支倉六右衛門常長をモデルに、その長い旅程と、
新しい世界を見る侍の驚きや葛藤を描いたものです。
メキシコはその旅のほんの一部でしかありませんでしたが、
アカプルコに到着して、メキシコシティまで、
そしてさらに欧州へ渡るためにベラクルスまで、
メキシコを横断した部分は、メキシコを知る人には興味深く読めると思います。
さて、その中で私がとても気になったのは、
支倉に同行した下級武士や商人たちの大部分が欧州行きには加わらず、
メキシコに残って支倉たちの帰りを待ち、
さらにはそのあいだにメキシコ人の妻を娶ったりして、
最終的に日本にすら帰らずにメキシコに残った、という記述でした。
その子孫について調べた本を、偶然人から借りて読んだことがあります。
城山三郎の『望郷のとき―侍・イン・メキシコ 』という本でした。
これは私もいまだ入手できず、画像が見つかりません。
二部構成になっていて、前半は当時の歴史を、
後半は当時の日本人の子孫を探し出してのインタビューを、という形だったと記憶してます。
が、借りて読んだころは私には、
むしろ日系の血を引くメキシコ人たちに、日本の血はあまり意味のないものだ、
という話くらいしか印象に残りませんでした。
またいつか手に入れて読み直そうと思ってますが。
さて、それから最近ようやく手に入れた本ですが、
大泉光一『メキシコの大地に消えた侍たち―伊達藩士・福地蔵人とその一族の盛衰』。
(画像はアマゾンから)
これは、もうまんまですね。
遠藤周作で私が気になったところを調べてある本です。
て、まだ冒頭を少し齧っただけなんですが
こういう裏の歴史みたいなものって、どうしてこう面白いのでしょうか。
無名の、けれども異国でしっかり生きていった人たちの話は、
なぜかいつもワクワクします。
◆
さて、少し趣が違いますが、
ル・クレジオという作家をご存知でしょうか。
メキシコインディオの神話や民話を研究した本を何冊も出している人です。
が、もともとは素晴しい物語作家でもあり、
『海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 』という短編集は
その文章の美しさに、胸がいっぱいになります。
(画像はアマゾンから)
日本語で読んでもおそらくその美しさは感じ取れるのではないでしょうか。
文庫もありますね。
そのル・クレジオの、
『マヤ神話―チラム・バラムの予言』。
(うちのボロ本なんで汚ないです)
そして『チチメカ神話―ミチョアカン報告書』
(上に同じ)
ル・クレジオの素晴しい筆で、メキシコインディオの神話が描き出されています。
すみません、せめて冒頭を引用しようと思ってたんですが、
ちょっとでかける時間が迫ってきました。帰ってから書き足します……。
そしてこれまた最近手に入れて嬉しくて自慢しちゃいたいのが
ル・クレジオ『メキシコの夢』。
これもまた、インディオの習俗や神話を調べ上げた、
けれども学術書というよりは文学として仕上げた本です。
すみません、ホントは沢木耕太郎の『深夜特急』文庫版第4巻の巻末対談、
これもよそですでに書いたりしてるんですけど、
そこにもル・クレジオの名前が出ていて、
インディオや古い文化に接するやり方、みたいな話があって、
それにも言及したかったんですがぁ~~。
最後に大急ぎで、もう一冊。
ル・クレジオ『砂漠』という、これはメキシコには関係のない小説で、
おまけにアマゾンでは検索しても出てこなかったんですが。
実は私が読んだル・クレジオはこれが初めてでした。
アフリカのベルベル族の血を引く少女がフランスの片隅で生きている、
彼女の内側にはベルベル族の神話が生きている、
人の生きる力には、過去の神話と未来への夢と、両方が必要である、
そんなテーマを感じさせる物語です。
初めて親元を離れてドイツへ旅立ったとき、持っていった数少ない本の一冊でした。
外国で暮らす上で、いろいろ考えてしまうことってあると思います。
これらの本が、そういった事柄へのきっかけやヒント、勇気付けになってくれればと思います。
すみません、いっぱい書き落とした話がありますが、
またそれはいつか、ということで。
では、行ってきます!
早く帰ってきてね。
あと、お気をつけて。
アタシは本大好きで、
本屋に行くと、
全ての本棚を
舐めるように見るんですけど。
こんな本見たことナイ。
ちょっと読んでみようヵナ?
お気をつけて行ってらっしゃいませ☆
あたしゃ、実は本がどーも苦手で、挿絵ばっかしぽんぽん読む・・・とゆうか見る?・・・ようなタイプの人間なんで^^;でも、自分の生き方とかこれからの人生において、糧となるような本が1冊でもあるっていうのは、こんなに幸せなことってないよなー・・・って今日のブログ見ながら改めて思った次第であります!ダイスキなメキシコならなおさら☆☆
ちょっと読んでみようかなぁ^^
「侍」って本とか、どーかな^^
また帰ってきたら楽しい話を聞かせて下さいねッ!!!楽しみにしてます♪♪♪
メキシコに関する本!!!本屋さんでよく立ち読みしますッ(笑)買ってよめよッって感じなんですが…立ち読みだけで全部読みきることもしばしば(何日かかけて)
亀さんが紹介してる本がもし本屋さんにあったら、立ち読みしてみますッ!!!!
支倉常長だけでも十数冊で一応目を通したつもりですがキリシタン禁止令に恐れて日本で文献旅行記等が殆んど残っていません
スペイン、イタリアには当時の記録が有りますがメキシコでの記録はどの位存在するのでしょうかご存知有りませんか?
足跡を辿るのも面白いと思いますがタイルの家に泊まった位しか判りませんしこの話の出所も知りません
仙台からアカプルコまで3ヶ月 今海上を飛行機で陸路を車で移動しても大変な旅で再現するのも苦労するでしょう
3年前にスペイン旅行の際に支倉常長一行が泊まったカルモナ城(現在がパラドール)に3泊して昔を偲びましたが更に30年前天正少年遣欧使節団が泊まったと知り感慨無量でした
最初のメキシコ渡航の際に90歳の祖父が見送りに来て何時間掛かるか尋ねられバンクーバー経由で15時間と言うと70年近く前に海軍の遠洋航海で45日掛かったと話して呉れたのを思い出しました
便利になったものですが当時未だJALもジャンボも飛んでなくカナデイアンパソフィックの香港発ブエノスアイレス行きのDC8でしたが現在のJAL16時間よりも速いでした この40年の進歩が無い空路も珍しいです
行ったこともないベラクルスが懐かしい場所のように思えたりして。
そして最近『メキシコの大地に消えた侍たち』も『侍』を補うような面白さで
一気に読んでしまいました。
しかし忍者さんによると支倉関係だけでも十数冊あるとのことですね。
『望郷のとき-侍・イン・メキシコ』を近々読む予定ですが
苦労して海を渡りメキシコにたどり着いてからはそれにも増して辛苦を舐めた
支倉一行のことは読めば読むほど心に迫るものがあります。
亀さんが挙げているそのほかの本は読んでいないのですが
『海を見たことがなかった少年』はぜひ読みたいと思ってさっそく手配しました。
ル・クレジオを読んだことがありませんのでね楽しみでワクワクしています
全部読みたい
今、ロレンスの「チャタレイ夫人の恋人」を学校から借りて読んでいるんですが
ロレンスも、メキシコと関係が深い人らしいです・・・
人妻と恋に落ち
生涯、逃亡生活をしたという
なんて、情熱的
誰かワタシをさらって~
逃亡しましょう・・・
オアハカでメスカルのラッパ飲み
一緒にしましょうっ!
今は、酔ってません・・・
フリーダといって
ドイツ人でした
フリーダ カロの父親は
それを知っていて
フリーダに、この名前をつけたのかな?
と思ってしまった
ワタシも、娘にフリーダとつけようか??
なんて思った・・ことはないが
フリーダ>自由
名前で、人生左右されちゃうこともあるのかな・・・
いつもながら、脱線コメントでした。
メキシコ程仏伊以外に日本で沢山の本が出ている国はないでしょうね
リタイアーして時間だけは有り余り幸い近くに図書館が有るので濫読してます
ご興味をお持ちでしたらリストをメール出来ます
セにサン NANAOさんのブログにあった軍服の解説には仰天しました どうしてこんなにお詳しいのですか?
プエブラの鉄道博物館は随分と新しい展示車が増えた様です報告を楽しみにしています
まるさん 猫は夏ばてでやせ細りこの冬を越せるか心配になって来ました
自然に覚えます・・・
肩章見れば、所属、階級がわかる。
空軍でも、金の羽はパイロット
陸軍で、羽のバッジをつけている人は
落下傘の訓練を受けた人などなど
いろいろとあります。
鉄道博物館
そのうち、息子連れて行ってきますね
いつになるか、わかりませんが・・・
>高校生kさん
帰ってきましたよ~。
今回はお天気にあまり恵まれませんでしたが、
その分涼しく過ごしやすい中で、
いろいろとまた面白いものを見てきました。
高校生kさんも、本がお好きですか~!
でもメキシコ関係の本はマイナーですよねえ。
注文しないと手に入らないことも多いと思います。
ここでの紹介がきっかけになれたら嬉しいです。
いい本ばかりなので、ぜひとも読んでみてくださいね。
最近は古本でもネットで比較的楽に手に入る、いい世の中です(笑。
>あやたろうさん
帰ってきましたです。
あやたろうさんは読書は苦手タイプですかぁ。
このごろ他にいくらでも楽しみがありますもんね~。
でもやっぱり本には本の良さがあると思うので、
お気が向かれたらぜひぜひ! 一冊なりと読んでみてくださいな。
遠藤周作の『侍』は手に入りやすいし、小説なので読みやすくていいかと思います。
他にもまた紹介していきますね!
>やまこさん
旅行好きなやまこさんに負けないよう(?)頑張ってきました!
つっても亀なので、行ける範囲はたかが知れてるんですけど、
それでもいろいろ面白いものがあるのがメヒコですよね!
ええと、できれば立ち読みじゃなくてちゃんと買ってあげてくださいね(笑。
メキシコ関係の本もけっこう売れるからまた出そうかな、って
出版社の人も考えてくれるように!!(笑
>忍者さん
メキシコにおける記録はどのくらい残っているのでしょうか?
どこかには残っているのでしょうが……。
上述の『メキシコの大地に消えた侍たち』には、スペイン語文献もそれなりに引用されています。
またきちんと読んでみようと思っています。
スペインのカルモナ城の写真、そう言えば以前送っていただきましたね。
支倉たちの道のりを思うと、そういった風景も感無量でしょう。
今回の友人も同じく、バンクーバー経由のJALでしたが、
片道15時間、本当に進歩がないですね……?
いったいどういうことなんでしょうか、当時がすごかったと言うべきか……?
>まるさん
『望郷のとき』は手に入りましたか?
ル・クレジオは?
いろいろと忙しいときにまた読みたい本が増えてしまったかも?
でもまあ本は手に入ればあとは逃げないので(たぶん)、
ゆっくり読んでください。
特に、ル・クレジオはまるさんには絶対お薦め、
読まないと人生の損だよ~、と言っておきますね(笑。
>せにさん
せにさんは『望郷のとき』だけご存知ですか。
他のも、手に入りにくいのもあるけど、ぼちぼち読んでみてくださいな。
『チャタレイ夫人の恋人』とはまたシャレたものを読んでますね~。
一緒にラッパ飲みしてくれる恋人、見つかるといいですね!?
て、ホントにせにさん、酔ってない?(笑
で、ロレンスの恋人はドイツ人フリーダ、ほぉ~、
そうでなくともゴシップに疎い亀、そんな昔のロマンスはとんと知りませなんだ。
でもドイツ人でフリーダってけっこうある名前かも?
名前で人生左右、は絶対あると思う。親は慎重に!!(笑
脱線コメントも大歓迎です。
>忍者さんふたたび
忍者さんのメキシコ本リスト、私もいただきましたが、
すんごいもんでしたね~~。
あれはぜひともネットで発表し、世の役に立てていただきたいものです。
プエブラは今回行きたいな~、と思いつつも見送ってしまいました。
鉄道博物館があるのですね。
パツクァロの寂れた鉄道駅、是非にもと同行者に頼んで、
車を停めてもらって撮影してきました。
それもまたお見せします。
せにさんのミリタリー知識はホントにハンパじゃない。
そういうのも、好事家がたくさんいるので、ネット情報として貴重なものだと思うのですが……。
忍者さんちの猫ちゃん、大きなネズミを獲ってくれるのに、
夏ばてですか……。
寿命は仕方のないこととはいえ、できるだけ長生きしてほしいものです。
どうかお大事に……。