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メキシコの隅っこ

メキシコの遺跡や動物、植物、人や風景などを写真で紹介してます

お菓子売りの優雅な朝

2006-03-19 06:53:09 | 
お菓子売りのおじさんです。
レストランの窓からこっそり撮影。

この三輪自転車は、この辺ではよく見かけます。
庭師とか荷物運びとか砥ぎ師とか
いろんな人が使ってます。
なぜか、いつもオレンジ色。

そしてこのお菓子売りのおじさんは
青い雛壇のようなのに各種お菓子を並べて売ってます。
この雛壇のもう少し小ぶりなのを、革ベルトで首から下げた
子供のお菓子売りもよくいます。
お菓子用のこの棚も、なぜかいつも青い。

しかしこのおじさんは優雅ですね~。
ハンモックを吊るしてないのが不思議なほど。
この通りはけっこう交通量があるので(一応この町のメインストリートです)
こうしていても、通りがかった車がちょっと止まって何か買ったり、
通りすがりの人が立ち止まったりします。

見てたら、このおじさんも携帯電話を持ってました。
携帯の普及はここ数年、すごいです。
こんな、って言うと悪いけど、一個1ペソ2ペソのお菓子を売ってるおじさん、
どのくらいの収入があるのか知りませんが。

私がメキシコに来た十年+α 前には、普通の電話がなくて、
契約しようにも空き番号がないです、と言われ、
しょうがないので携帯電話を契約しようとしたら、
ものすごく厳しい審査がありました。
収入はもちろんのこと、
本当にその住所に住んでいるか、日曜日に抜き打ち検査の訪問まで。

でもプリペイドシステムができて、
すごく気楽に使えるものになったんですね、メヒコでも。
しかも、日本やアメリカから中古の携帯電話を大量に流してもらって、
電話機自体はただ同然の値段で売ってるとか。
なるほど~。


何だかとってもゆったりとメキシカンな生活している
お菓子売りのおじさんを、今日はご紹介しました~。

古式ゆかしきジュース売り

2006-02-11 07:52:31 | 
これはまたカンペチェでの風景です。

日曜日の朝、カテドラルのふもと。
なんだか割とがら~んとしてひと気がない通りでした。

カンペチェって今回じっくり観光して歩いて気がついたんですが、
お昼休みが異様に長いです。
それがメヒコの標準? いやあ、古い伝統を大事にしているところは、でしょう。
                  ↑ 
                物は言いよう

そのシエスタの時間になっちゃうと、開いてるお店もちらほらしか見当たらないし、
物を訊ねようと人に話しかけても、こっちのおばさん、あっちの兄ちゃん、
み~~んな観光客ばっかりなんですよ。
いやはや、参りましたね。

そんな町で、黙々と日曜の朝仕事をしているこのお兄さんです。



何を売っているのかよく見えなくてすみません。
樽に入ったジュースを売ってるんです。

三輪車でこうして物を売ってる人はよく見かけますが、
ここまでぼろっちい、失礼、時代錯誤な、いえいえ、伝統的な古式ゆかしい三輪車(二輪車か)は初めて見たかも。
バックの建物と合わせて、地味~な配色が好みです。

公園の靴磨きと子供たち

2006-02-08 09:26:53 | 
週末の小旅行はカンペチェでした。

どうあがいても(?)田舎なので、
のんびりご飯を食べてお店を冷やかして、
暑い陽射しを避けて公園のベンチに座って、道行く人を眺める、
というようなことしかできません

日曜日のカテドラルの前の公園には、靴磨きがいっぱい座ってます。
みんな木陰に陣取り、新聞を読みながら待ち、
お客が座ると新聞は客の手に渡るという仕組み(?)ですね。

私たちがベンチに座っていると、すぐ横の靴磨きのおじさんのところへ
こんなかわいい女の子が座りました。
お母さんが、磨いてやってくださいと子供の靴を指します。
おじさんは、同僚のところへ青い靴墨を借りに行きました。
待っているあいだの子供を盗み撮りしたわけですが、
なんだか凛々しい顔で遠くを見つめてますなあ。

おじさんはこの子の前にしゃがむと、小さな紺色の靴を脱がせて、
それをじっくり時間をかけて丹念に磨いてました。

それでいくらだろうと思ったら、12ペソ(120円くらい)。
小さい靴なので割安のようです。
子供はぴかぴかになった靴を履いて、嬉しそうに高い椅子から飛び降りてました。

その様子を眺めているあいだに、反対側ではこんな風景が。



密着して立って、靴磨きの技術を盗もうとするかのように熱心に見つめる子供たち。
ここには二人しか写ってませんが、実はもう一人うんと小さな男の子もいました。
三人は兄弟でしょうか。
両親祖父母が立ち話をしているあいだ、じっくりと観察していました。
うーむ、子供だけじゃなくお客さんも観察に熱心だったかも?

靴磨きも決して単純な仕事ではありません。
靴下を汚さないように注意しながら手早くやっても、15分くらいかかるでしょうか。
大人の靴磨きの値段は15ペソだったようです。

ちょっと検索してみたら
東京大学 靴磨き研究会」なるものがありました
たとえば

【靴磨きの熟練度を表す数式】
d={t-20}+(μABCDEcosθ)-1/2    
A:体調(1‐10)
B:靴墨の品質(1-10)
C:意気込み(1-10)
D:布の品質(1-10)、
E:所用時間(分)
μ:靴と布の摩擦係数
θ:靴表面と手のなす角度 
 
しかし部内でこの数式にはcos派 とSin派の論争が起きています。


だそうです
うーん、体調と意気込みまで計算に入れているところはさすがですが(?)
靴と布の摩擦係数 μ は布の品質 D と靴墨の品質 B を使うならあとは靴革の品質を考慮すれば割り出せそうですし、
靴表面と手の角度ばかりでなく、かける圧力や磨くスピードも大きく影響するのではないか?
おまけに、冒頭にある t ってなんだろう?

なんてぇことは、本職の靴磨きさんたちは考えないでしょうね~。
この人たちはひたすら実践あるのみ、本物の「職人」です。

こんな風景を眺めながら過ごすゆったりとした日曜の昼下がりでした。

椰子の実売り

2005-12-22 08:50:10 | 
今日は用事があって街中へ出かけました。
郊外に住んでいて、おまけに私は車の運転なんかできないから、けっこう大変なんですよ~。
よっぽど緊急の用事か、確実に荷物が届いたとわかっている郵便局へ行くか、
そんなことでもなければもうズルズルと、
明日行こう、明日にしよう、明日でも大丈夫、と
それはもうメキシカン振りを発揮。

で、今日はその一大決心をして出かけ……ようとしたら、
向かいのおばさんがすばやく出てきて
「亀~、どこ行くの!? 街中? ちょっと待って、一緒に行きましょう~!」
と、おばさん仲間の連れション連れお出かけになってしまった。

おばさんが服を着替えて、お化粧をして、お出かけ靴をはいてバッグを持って、
というだけで半時間くらいかかります。
いや~ごめん、急いでるから、と言えば別に向こうも固執しないのはわかってるんだが、
なんか私って、あんまり時間にケチケチしないというか、要するになだけか。
ちょっとくらいいいか、と思ってしまうところはメキシコに向いてます。

で、連れ立ってお出かけ、と言ってもおばさんの車は修理中だとかで、
一緒に、コンビというちっちゃな乗り合いバスで町まで。
用事をいくつか済ませ、銀行でお金を引き出して出てきたところに、
椰子の実売りの兄ちゃんがいました。
今日は昨日と打って変わってカンカン照りのお天気で、
おばさん、喉が渇いてたんでしょうね。
それを見るなり
「亀! 椰子の実買おう。あんたもひとつどう?」
返事をする間もなく突進して、ふたつ注文してしまいました。

以前、もう10年ほども前、ビリャエルモサの公園で買ったことあるんですが、
そのときのは生臭くて、しかもすんごい大量で、飲み干すのに苦労しました。
でも今日のは、甘くておいしい。
おばさんなんか、あっという間に飲み終えてしまいます。
あっ、ちょっと待って待って、と私も急いで飲み干す(飲むのも亀な亀)。

写真、兄ちゃんの脇の青いゴミバケツ、もといポリバケツに、椰子の実が氷とともに入ってます。
上に被せてあるゴミ袋、もといポリ袋は太陽光線から氷を守るためでしょう。
頼むと、もう皮は削ってある椰子の実を取り出し、
マチェテという山刀でバンバン!と一ヶ所を削って、
白い部分が出てきたのを鉄ベラですくって穴を開け、
ストローを突っ込んでくれます。

中身を飲み干すと、椰子の実をお兄ちゃんに返し、
また、バシバシバン!とマチェテを数回ふるって実を半分にして、
中の白い部分を鉄ベラですくい取って小さなビニール袋に入れ、
そこに好みで塩・ライム汁・チリの粉をかけてもらいます。
写真は、実の中身を鉄ベラですくってるところ。
一個10ペソ。この町は物価高いです。
おいしかったから許すけど。

にしても、一個10ペソかぁ。
実はうちの前にも椰子の木が生えてて、実がびっしりと生る。
掃除のおばさんがときどき、もらってもいいですかぁと言って持っていく。
ひと房に5,6個ついてたりするけど、あれで50~60ペソねぇ。
でもマチェテをうまく使えない私には、バンバン!と簡単に見える作業だけで
椰子の実から得る水分以上の汗をかくであろう、
ということで、やっぱり買うほうが安いのでした。

写真撮ってもいい?と訊ねたら、
なんでそんなこと訊くんだ、って感じで肩をすくめて笑うので、
いいんだと解釈してパチリ。
後ろのトラックは無関係です。

でもこれじゃあ、東南アジアか南米かどこだかさっぱり、
になるところ、兄ちゃんがしっかりシャツにメヒコと書いてくれてるので、
これはメヒコです。