遊心逍遙記

読書三昧は楽しいひととき。遊心と知的好奇心で本とネットを逍遥した読後印象記です。一書がさらに関心の波紋を広げていきます。

『大人のためのとってもやさしい中学英語』  旺文社

2022-07-26 12:14:59 | レビュー
 「とってもやさしい中学英語」という標題に、吹き出しの形で「大人のための」が追加されている。表紙の帯文によれば、「英語が苦手な中学生」向けの英語シリーズをベースにして、大人向けに作られた本だという。「実は大人の方に薦めたい本です。」と帯文の一行目に記されている。だから、「大人のための」が吹き出し風になっているのだろう。
 電子版で通読してみた。私は各章の文法問題をまず解いていくことを主体にして、読んでみた。
 長らく英語から遠ざかっている。時折、ほんの少時スマホでBBCニュースの英文を眺めるくらい。知らない単語がひょこひょこ出て来て英文を読み切れているとは言えない。英語への壁を感じるばかりなのが残念。英語会話のテキストに取り組むのもちょっと・・・・な気分。この本を知り、ちょっと気分転換に利用してみた。基本に戻ってみようと。

 中学英語全般を総復習するのにはけっこう便利である。英文法がわかりやすく説明されているので、中学3年生や高校生が英文法の基本を総復習するにはコンパクトにまとまっているのではないかと思う。
 私は上記のとおり、英文法の復習確認用に設けてある問題に最初に取り組むことを主体にして、英文法の解説ページを眺める形で読み進めた。中学で習った英文法レベルは今でもまあまあ忘れずに身に付いていることを再確認できた。これがまず私には収穫である。英文法の基本中の基本をあらためて見つめるというのもいいものだ。忘れていなかったことがわかる。英文法の基礎について、温故知新の趣がでてくる。原点学習に戻りなつかしい気にさせてくれた。

 英文法解説に続く問題は、基本知識をなぞって理解させるように設定されている。解説を読まずに、こちらの問題に真っ先に取り組めば、基本的な文法知識を記憶し理解しているかがわかる。解答できなければ、基本的な文法が理解できていないということになるのだから。つまり、わからなければ英文法解説文に戻りなさいということである。

 そのような基本的な問題ばかりなので、ほぼさらりと解き進めることができた。おかげで基礎的な英文法知識はまあ維持できているという再確認ができた。
 さび付き始めている己の英語力のさび取りの手始めには、丁度便利な読み物になった気がする。難しい英文に取り組んで非力を味わうよりも、まずは基本が理解できているかどうかを、おさらいするプロセスで、気軽に読み解きながらページを繰って行くのはポジティブで楽しかった。ちょっとした潤滑油となり、さび止めの役に立ってくれたと思う。

 英語への苦手意識を軽減するのに役立つ一冊だと思う。
 長らく英語から遠ざかっている大人には、苦手意識を軽減する機会になると思う。
 勿論、現役中学生、高校生が苦手意識を軽減するのに役立つことだろう。

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