日本庭園こぼれ話

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鶴岡市内散策(3)=洋風建築を訪ねる・・・山形県鶴岡市(改編)

2021-07-15 | 歴史を語る町並み

藤沢周平ゆかりの場所や建物が点在する鶴岡市は、江戸時代の雰囲気に包まれた町というイメージで、実際、その通りなのですが、訪ねてみると、意外にも明治から大正にかけての洋風建築も多く、城下町にモダンな彩りを添えていることに驚かされました。

上の写真は、大正時代に建てられた「大宝館(大寶館)」。オランダバロック風の窓と、ルネッサンス風のドームを持つ擬洋風建築というものだそうです。

また「酒井氏庭園」のある致道博物館には、明治の擬洋風建築「旧西田川郡役所」と「旧鶴岡警察署庁舎」(下の写真)が移築されています。

しかし中でも、もっとも目を引くのは、内川のほとりにある「鶴岡カトリック教会天主堂」(下の写真)です。

明治36年に建てられた教会で、明治ロマネスク洋式建築の傑作と言われています。その姿の美しさもさることながら、ここには世界的にも珍しい「黒マリア」の像が安置されています。日本ではこの教会でしか見られないそうです。

そうそう、鶴岡公園のお濠端を歩いていたら、若い方はご存じないかもしれませんが、「雪の降る町を」のメロディーが耳に入ってきました。不思議に思いながら少し行くと、雪の結晶をイメージしたオブジェがあり、その前に立つと、♪雪の降る町を・・・と、メロディーが流れる仕掛けでした。

鶴岡は、この曲の故郷でもあったのです。昭和27年3月、作曲家・中田喜直氏が、この地を訪れた時に見た雪景色と、月の光の中から舞い落ちてくる雪の思い出を曲にしたと言われています。曲に合わせて「雪の降る町を、雪の降る町を、想い出だけが通りすぎてゆく・・・」と口ずさみ、なつかしさがこみ上げてきた散策の終わりでした。

 

・・・鶴岡市内散策、終わり・・・

 


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