多摩森林科学園は、東京都八王子市、高尾山の麓にある丘陵に位置しています。
ここは、元々、公害や老化などによって衰退するサクラの保存を目的にした「さくら保存林」として出発しただけに、ヤマザクラなどの自然種から、伝統的な栽培品種、各地の名木のクローンなど、「約600ライン」のサクラが収集され、丘を彩っています。
森林科学園の特徴は、従って、3月末~4月末まで、長期間にわたり、様々なサクラが楽しめることです。
特に、八重桜は、花びらの数が多いだけに、豪華絢爛。
また、「変わり種」が多く、楽しめます。下の写真は「鬱金(ウコン)」。花の色は薄黄色です。
下の写真は「御衣黄(ギョイコウ)」
名前に「黄」の字がついていますが、むしろ薄緑色。初めて見る方は、たいてい立ち止まり、感嘆の声をあげます。
ピンクがひときわ濃い「関山(かんざん)」(上の写真)
その他「楊貴妃」「普賢象」「福禄寿」「天の川」など、風情のある名前のサクラがいっぱい。木には名札がついているので、名前と花を見比べて、名の由来を創造するのが、私の楽しみの一つです。
上の写真は、シマ模様の枝が横に伸びた姿から名付けられたと思われる「市原虎の尾(イチハラトラノオ)」
このトラノオについては、一番見事だった木が、近年弱ってきていたのですが、今年はとうとう、立派な尾の枝が切り取られていました。残念!
丘陵なので、軽いハイキングのつもりで、訪問されることをお薦めします。
いつもなら、まだ見頃なのですが、今年は東京の桜の開花が、例年より2週間くらい早かったので、残念ながら、今年の見頃は終わってしまったと思います。(ご紹介が遅れて、申し訳ありません)
でも、「森林科学園」というだけに、サクラ以外の樹木園も充実していて、四季折々、楽しめる場所です。
※ アクセス=JR中央線高尾駅から徒歩10分
詳しくは下記の公式ホームページを、ご参照ください。www.ffpri.affrc.go.jp/tmk