前回は、本殿正面からの参拝までをご紹介しましたが、その後は、囲いの西側に出て、そこからも参拝。(下の写真)それが正式なお参りの仕方なのだそうです。そして、出雲大社の参拝作法は、一般の神社とは異なり、「二礼四拍手一礼」。
(下: 本殿の屋根。屋根の千木(ちぎ)に穴が開いているのは、風圧を少なくするため)
出雲大社は「縁結びの神様」としても有名ですね。お願い事をした後は、おみくじをひく人も多いのでしょうか?
(上: おみくじが、ぎっしり結ばれた木)
本殿の西側ある「神楽殿」。その正面にある「注連縄(しめなわ)」は日本一の大きさと評判の注連縄で、長さ13m、周囲9m、重さ5トンという巨大さです。(下の写真)
ところで、国歌『君が代』の一節に、「さざれ石の巌(いわお)となりて・・・」という歌詞がありますが、駐車場の前にあるこの岩。一見、一つの岩のようですが、近づいてよく見ると、確かに小さな石(さざれ石)が集まってできています。(下の写真)
(上: さざれ石が巌に・・・)
学名は、「石灰質角礫岩」で、長い年月の間に溶解した石灰岩が、多くの小石を集結して次第に大きく生長したもので、まことにめでたい石であると、説明にありました。岐阜県揖斐川町で発見され、奉納されたものだそうです。
参拝の後は、参道から延びる「神門通り」を歩けば、出雲の名物・名産品を売る店が、ずらりと並んでいます。
終わりに・・・
出雲大社の起源を辿ると、その昔、北陸から西日本にかけて、広大な領域を支配していた下界の出雲国に対し、天照大神が治める天界の一族がその勢力を伸ばして来ます。そこで出雲国の王であった大国主大神が、「国譲り」を条件に造営させたのが、出雲大社であると伝わっています。
この神話は、各地に伝わる鬼退治や怪物退治の伝説と重なり、大和王朝が全国統一の過程において、様々な土着の民族を征服していった歴史を窺わせるのではないでしょうか。