東京駅から中央線で約40分。立川市にある「国営昭和記念公園」は、昭和天皇御在位50年記念事業の一環として、米軍立川基地の跡地に建設されたもの。
計画面積は180ヘクタール。昭和58年(1983)に、そのうちの70ヘクタールが部分開園されて以来、順次、拡張整備が進み、現在は全体の9割、約165ヘクタールが一般に開園されているそうです。
とにかく広い!自然林と人工林が調和した広大な面積の中、「水のゾーン」、「広場のゾーン」、「森のゾーン」などのエリアに、様々なレクリエーション施設や大規模な花畑が点在しています。
その一画を占めているのが、平成9年(2007)に誕生した「日本庭園」です。6ヘクタールという敷地の中に、広々とした池泉回遊式の庭園が、ゆったりと横たわっています。
(上: 江戸時代の大名庭園を彷彿させる「日本庭園」)
開放的な公園の中で、「日本庭園」は高生垣や土塀に囲まれた空間で、門をくぐれば、公園全体の「洋」の雰囲気が一変。「和」の世界が広がります。
(上: 日本庭園の入口)
(上: アプローチの傍らのボタン園)
入口近くの池畔には、数寄屋造りの茶室「観楓亭」と、風雅な四阿「清池軒」が並び建ち、そこから望む池の、のびやかな眺めが、公園歩きの疲れを癒してくれました。
(上: 流れの向こう、木間越しに見る観楓亭と清池軒)
(上: 池に張り出した四阿「清池軒」)
(上: 「清池軒」から池を望む)
ここから順路に従い、時計回りに園路を進めば、池の眺めも様々に変化し、築山の方に目を転じれば、深い緑の中を縫うように、流れや滝の景が、次々に展開します。それが回遊式庭園の醍醐味です。
(上: 流れの表情も様々)
(上: 岬の景を前景に、南側の四阿「昌陽」を望む)
(上: 「昌陽」の隣には船着き場)
(上: 八つ橋のある菖蒲田)
(上: 季節の花も目を楽しませてくれる)
(上: 池に浮かぶ「亀島」。あまりにも具象的な形がご愛嬌。鼻先では、本物の亀が石の上で、「亀島」とにらめっこ)
(上: 四阿「昌陽」から池を望めば、一幅の絵のような眺めが広がる)
正直、一番最初にここを訪れた時は、まだ完成間近だったし、所詮、「公園の中の日本庭園」だから・・・と、あまり期待しないで入園したのですが、良い意味で予想を裏切られ、以来、私のお気に入りの場所になりました。
そして、15年後の今日、庭園はますます「熟成」され、季節毎に魅力的な眺めを見せてくれています。
園内には平成16年に「盆栽苑」もオープンしました。
(上: いろいろな樹木の、いろいろな樹形を鑑賞できる盆栽苑)
(上: 樹齢数百年の風格)
*アクセスその他の情報は、国営昭和記念公園HPをご参照ください。