20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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降るような虫の音

2008年09月01日 | Weblog
 今日から9月です。
 日が落ちると、草むらから虫の音が聞こえてくるようになりました。
 数年前、テレビ局がやってきて超高層マンションの住み心地などをインタビューされたことがあります。
 そのとき、「音というのは上にあがる習性があって、秋になると隣の公園から聞こえてくる虫の音が、まるで空から降ってくるように聞こえることがあります」と、いささか大げさな物言いで、身振り手振り説明したことがあります。
 すると、スタジオにいた人たちが、「虫の音が降ってくる」という私の言葉に興味をしめし、「虫の音が降るって、どういうイメージだろう」と大騒ぎになったことがありました。
 
 虫の音が聞こえるころになると、いまでもときどきあの時のことを思い出すことがあります。
 降るような「虫の音」
 虫の音は、草むらから上にあがってくるのがほんとうです。
 でも耳をすますと、虫の音は下からではなく、天から降ってくるように聞こえるから不思議です。
 
「虫時雨」(むししぐれ)という言葉があります。
 この言葉も「時雨」ですから、やはり空から落ちてくる時雨と虫の音を重ね合わせ、イメージして生まれた言葉かも知れません。
 
 それにしても、秋の夜長に虫の音を楽しむ・・・。
 昔からの、日本人ならではの、風流な楽しみ方ですね。
 
コメント (4)
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