20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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Swingle Singers

2008年09月11日 | Weblog
 日ごろ私は、ほとんどのお気に入りの曲をパソコンにインストールして、仕事をしながら聴いています。
 
 窓から流れてくるすっかり秋めいた風に吹かれながら、パソコンから流れてきたのは「Swingle Singers」のバッハでした。
 春先に、息子からプレゼントしてもらったものです。

「Swingle Singers」というのは、ずいぶん古いむかしフランスで生まれた、モダンジャズにクラシックの手法を取り入れたスキャットコーラスのグループです。
 洗練されたハーモニーの「Swingle Singers」の歌声は、秋のさわやかな風を思わせてくれる心地よさがあります。美しいコーラスは、秋のもの悲しささえ感じさせてくれます。
 そして彼女たちの代表作であるバッハの「平均律クラヴィーア曲集」は、バッハをとても軽やかに、親しみやすく聴かせてくれます。
 
 それを聴きながら、ふと、もう40年近く前の古いレコードを思い出しました。「Swingle Singers」と「モダン・ジャズ・カルテット」(MJQ)がコラボレーションしている『VENDOME』というレコードです。 
 そのレコードを取り出すと、私は久しぶりに聴いてみることにしました。
 MJQのヴィブラフォンと、Swingle Singersが奏でるバッハの、ジャズ風「アリア」は、切なく、美しく、力強く、それでいて現代音楽のおしゃれなエスプリを身にまとっていてステキでした。

 やっぱり本物というのは、長い年月を経てもなお、人びとの胸に生き続けるものなのだと、すっかり色あせてしまった古いレコードジャケットを眺めながら、あらためてそんなことを考えていました。 
コメント
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