「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

25年目のJリーグ、証言でつづるシリーズコラムが始まったようです。

2017年02月26日 12時37分12秒 | Jリーグ・三大タイトル
先日、2月22日付けで一つのコラムがネットにリリースされました。宇都宮徹壱氏による「93.5.15あなたは何をしていましたか シリーズ証言でつづる『Jリーグ25周年』」というタイトルです。

全文をお読みになりたい方は、上記のタイトルを半分ぐらいコピペすればヒットしますのでアクセスしてみてください。

実はこれ、来年まで2年かけて25回シリーズで書きつづられていく企画の初回にあたるようで、シリーズを始めようとした宇都宮氏の動機、進め方などが紹介されています。

当ブログも、今後ウォッチし続け、折にふれ紹介していきたいと思いますが、宇都宮氏の思いが最も色濃く出ていると思ったのは、文中に使われている幾つかの写真のうち一番最後に使われた写真(シーズン前に行われる「Jリーグカンファレンス」で各チームから1名の選手が勢ぞろいして写っている写真)についているキャプション(説明書き)でした。

そこには「当連載が「歴史化」していくJリーグが日本社会に果たした役割について考察する契機となってほしい」と記されていました。

宇都宮氏は、この連載企画がその契機になって欲しいという思いを込めて始めたというわけです。文中でこのように述べています。

「当連載が想定する読者層は、大きく2つ。まず、(前述したような)Jリーグ開幕当時を知らない世代の人たち。それから開幕当時は記憶しているものの、その後Jリーグが果たした社会的役割について今ひとつピンとこない人たちである。当企画では、Jリーグが開幕した1993年から今年2017年まで、それぞれの年に起こったトピックスをランダムに取り上げる。そして当事者たちへの取材をもとに、できるだけ時代の空気感が伝わるように再構成して、月1本のペースで2年にわたり発表していく予定だ。

そこにはJリーグ創設の立役者であった木之本興三氏や日本サッカーの発展に大きく貢献した岡野俊一郎氏が相次いでこの世を去り、いわば証言者を失ってしまう焦燥感があるといいます。

宇都宮氏はこう続けています。
「今後、ますます「歴史化」していくJリーグ。歴史の証言者たちの言葉を拾い集めることで、Jリーグが日本社会に果たした役割について、あらためて考察する契機となれば幸いである。」

確かに「時の流れ」によって、私たちは、否応なしに、証言者を一人づつ失っていく運命にあり、その結果として、物事は「歴史化」していきます。宇都宮氏にしてみれば「今やっておかなければ、後で必ず後悔する」という思いでしょう。

この気持ちは、私が24年間、一日も欠かさずJリーグ関連の情報を記録化する作業を続けてきた動機そのものです。「リアルタイムで蓄積し続けなければ、後で必ず後悔する」そういう思いで続けてきましたから、宇都宮氏の思いは自分の思いと重なるのです。

それにしても、写真のキャプションに、このシリーズの主題となる思いを記すというのが、いかにも宇都宮氏らしいと思いました。氏は東京芸大美術科出身で写真家でもあるからです。写真のキャブションにさりげなく主題を埋め込んでおく、いかにも写真家らしいです。

節目の25年目のJリーグはスタートしました。これから25回シリーズでリリースされる宇都宮氏のコラムを楽しみにしています。

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