「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

レッドカードの取消し、もっと今日的な処理を。

2017年08月19日 02時59分29秒 | サッカー選手応援
今週は、日本でも海外でもレッドカードにまつわる出来事がありました。

まず最初は、C・ロナ。リーガの2017スーパーカップ第一戦、バルセロナとのクラシコでレッドカード、しかもレフェリーを小突いたプレーということで、その後の裁定で5試合出場停止処分とのこと。

レフェリーがバルサ寄りだとか、常日頃のフラストレーションの爆発なのか、どこまでも冷静沈着であって欲しいスーパースターでも、なかなか難しいものなのかも知れません。折しもバロンドール発表が近づいているさなか、マイナス評価に結び付かなければと心配です。

次も海外から、イギリス二部リーグの開幕戦、レディング対フルアム戦で試合開始後わずか39秒、おそらく今シーズン最速のレッドカードが出されたというニュースが飛び込んできました。

そして、このニュースには尾ひれが付いていて、実は世界で、試合開始から最も早い時間にレッドカードが出された記録は、我がJリーグで記録されたと報じられています。

それは、2009年4月15日、当時東京ヴェルディに所属していたMF菅原智(ずいぶん前の選手です。「さとし」選手ではなく「とも」選手と呼んでくださいね)が、試合開始9秒 でレッドカードを受けたものだとのことです。このニュースを読んだ読者がいろいろ書き込みをしていて、結構覚えている人が多いらしく「あぁ、あれね。バックパスをなぜかスルーしてしまうというチョンボのあと、相手FWをあわてて止めにいったヤツね」と、情景が目に浮かぶようなコメントがありました。

そのJリーグでは、J2の28節、町田vs名古屋戦で、明らかな誤審によるレッドカードがあり問題になっています。

試合を裁いた家本さんという方は、誰もが知る誤審歴を持つ方なので、ここでも書き込みが辛らつで「家本さん、まだやってるの」とか叩かれているようです。

この場面、8/16(水)配信のサッカーダイジェストwebの記事によると、名古屋の青木選手が最終ラインに抜け出そうとすると、町田の深津康太選手と奥山政幸選手が、たまらず挟み込んでファウルで止めたようです。

このプレーに対し、家本政明主審は即座にレッドカードを提示。深津か奥山のどちらかが対象かと思いきや、なんと退場処分になったのは、接触プレーに関与していない平戸太貴選手だったというわけです。

この出来事について、上記 サッカーダイジェストwebは、08月18日に追跡取材記事を配信してくれました。

それによると「日本サッカー協会審判委員会は同カードで平戸に対して科された退場処分が、対象となる選手の「人違い」であったと判断。規律委員会が管理する「警告、退場、出場停止処分」の懲罰の運用上、平戸には「退場処分及び出場停止処分を科さないこととする」としている。

 また、「本来退場処分を受けるべきであった深津康太選手に退場処分を付け替え、1試合の出場停止処分を科す」と続けている。

 試合を裁いた家本政明主審の“誤審”を認める形となった今回の発表だが、サッカー競技規則第5条[主審]の(主審の決定「プレーに関する事実についての主審の決定は最終である」)により、公式記録は変更しないこととなった」とのことです。

間違ってカードを出された平戸太貴選手は、退場処分も出場停止処分もなしということで、よかったには違いありませんが、公式記録としてレッドカードを受けた記録は残るのだそうです。なんだか、犯罪歴が記録として残されるようで気持のいいものではありません。

このあたりは「悪法もまた法なり」という具合に、規則に書いてあるから「これで決まり」式の決め方は、もういい加減にして欲しいものです。

せっかく「ビデオ判定システム」といった今日的なテクノロジーを活用する時代なのに、それを効果的に使ってレフェリングを合理的にするという考え方があまりにも足りないと思います。

こうした現状の陰には「人間は間違いを犯すもので、その人間が裁く試合を受け入れることもサッカー」という考え方があるためです。

しかしながら、それを受け入れることがフェアプレーだと主張されるとしたら大間違いで、真のフェアとは、間違いを間違いとして糺し(ただし)、ファクト(真実)のもとで競い合う状況を作っていかなければ、いつまでも悲劇、理不尽な悲劇がなくならないと思います。

最後は、アピール調になってしまいましたが、たまにいいでしょう。こういう終わり方も。
では、また。
コメント
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