動物の神経は脚と脚の切り離しが出来る。例えば傷ついた馬でも犬猫でも或る時期静止した後は不便はあっても苦痛なく暮らせる。自由にしておけば太ってくる。人間が足をいためて居乍ら太って来れば、何処かに異常があると見る。それだけの足の一本傷つけても四季の代り目にはいつも悩まされる。此の全体全霊が病気の多いわけでもあるが、同時に健康になれる足の徳である。古来、物の充ち足りたことを「満足」と云い、反するものを「不足」と云い、出世する事は立脚地を得たと云い、職ん離れたのは「失脚」見込みの付いたのを足場が出来たとか、悪い事を善い事に改めるのを足を洗うと云い、子供の成長にも胴を伸ばすとは誰も言わないで手足を伸ばす云う如く、足を粗末に取り扱えば頭と云わず、胸と云わず、全体病気が起こって来るから「足は万病の因」と西勝造先生は泰西諸名家の説を引用して盛んに提唱している。
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