中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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売上の波に乗るか、呑まれるか

2016年10月30日 | コンサルティング

売上の波は業種によって大小様々ですが、必ずあります。扱っている商品が季節や天候によって左右される場合はもちろんのこと、展示会の期間中やキャンペーンを打った後などに売上が集中します。それは小売業に限らず、設備投資や公共関連といった高額案件でも同様です。ちなみに、当社が提供する企業研修にもハイシーズン繁忙期)があります(今がまさにその時期なのですが)。

売上の波がやってくると、営業担当者の仕事は一気に増え、商品在庫のコントロールが難しくなります。そのせいで、会社全体がストレスを抱えた状態になります。そして波が去ると、しばらくは営業活動も停滞し、倉庫の棚には空きが目立ちます。

非効率な「波」をなくすこと、すなわち受注・売上の平準化は、多くの企業が求めて止まないものです。

「いやー、前期の売上は例年に比べて著しく期末集中型だったな。」
「いつも最後の月は冷や冷やしますが、前期は特にひどかったです。」
「毎年思うけど、なんとかならないものか・・・」
「そりゃあ無理でしょう。お客さんの都合ですから。」
「お客さんだって本当は毎月コンスタントに買いたいはずだけどなあ。」
・・・こんな会話が毎回繰り返されているのではないでしょうか。

しかし、売上の波に呑まれることなく、上手く乗りこなしている営業担当者もいます。

たとえば、顧客への早めのアプローチです。前述の例で言えば、例年通り期末に集中することがわかっていますから、「なるべく早く見込発注量を教えてください。ラフな数字でもいいですからお願いします」というような依頼を、営業担当者なら誰でもするはずです。

そのとき、優秀な営業担当者は単に依頼するだけではなく、過去の数字(発注データ)を上手く使っています。

「例年、このタイミングでこれくらいの発注量がありますが、今年も同じレベルと考えて良いでしょうか?」、「昨年は11月の上旬には御社内で数字が固まっていました。今年も同じようでしたら、11月16日にまたお邪魔したいと思いますがいかがでしょうか。」といったようにお客様に対して積極的に先手を仕掛けています。

「お客様の都合も考えずに、そんなにずけずけと踏み込むなんて失礼じゃないか。」
そうお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、それは全くの誤解です。お客様自身が多忙なときは、営業担当者からのちょっとした働きかけがとても役に立つものです。しかも、数字を添えてあると「ありがたい」と思ってもらえる確率はぐんと上がります。

「お客さんの都合だから無理」という考え方を一度止めて、お役に立てそうなアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。

営業に波があるならそれを読んで上手く乗ってしまう。優秀な営業担当者はほとんど例外なくそうしています。

(人材育成社)


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