中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,163話 配属先にかかわらず活躍するためには

2023年04月19日 | キャリア

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「どういう部署に配属されたとしても、そこで工夫して仕事をして、活躍するんです」

これは以前、私がある企業の管理職昇格の選抜試験の面接官をした際に、ご担当の方からお聞きした言葉です。面接では、昇格候補者に対して課題をどのように克服をしてきたか、今後どのような管理職になりたいかなど、過去、現在、未来の視点から様々な質問をしましたが、受け答えを通して一人一人の仕事の進め方や対人折衝の仕方など、短時間であっても仕事への向き合い方をイメージすることができました。

面接後には昇格者を決定することになるのですが、あらためて候補者のキャリアを確認すると、実に様々です。いわゆる花形と言われる部署を歩んできた人がいる一方、大半の人は自身の置かれた場所で一所懸命に仕事を取り組んで、ここまでキャリアを築いた方々でした。

話は変わりますが、4月も中旬が過ぎて企業によっては新入社員研修が終わり、それぞれの部署に配属され仕事を始めているタイミングだと思います。私も先週まで新入社員研修を担当させていただいていましたが、新入社員の中には希望部署への配属が決まり喜んでいる人がいる一方、希望とは全く異なる部署への配属となり、少々がっかりしている人も見かけました。

それでは、多くの人が希望する部署とはどういう部署なのでしょうか?業種業態にかかわらず、今も昔も人気があるのは、支社や支店よりも本社にある部署、さらに本社では企画部門や商品開発、広報、人事のようです。これらの部署は、学生時代でも比較的仕事がイメージしやすいため、人気があるのではないかとも想像します。

では、そうした人気の部署に配属される人は、どういう人なのでしょうか?これは、必ずしも資質が高い人が配属されるとも限らず、欠員補充の要素も含めてあくまで組織全体のバランスの中で決まるものですので、一言では言えないと思います。また、当然のことながらキャリパスに基づき今後の異動もあるわけですから、新入社員には初めての配属にあまり一喜一憂しないでほしいと思います。

そこで、希望部署ではなかったためにいきなりモチベーションが下がってしまったという人に私がお送りしたいのが、冒頭の言葉です。どういう部署に配属された人であっても、まずは与えられた場所で精一杯頑張ってみるということです。そして、これは新入社員だけに言えることではなく、入社後のジョブローテーションにおいても言えることです。

まずはしっかりと仕事を覚える。そして、一つ一つの仕事が部署の中でどういう役割を果たしているのか、この仕事が滞ったらどういうマイナスの影響を与えてしまうのかなどについて把握し、その上で部署の中で自分に何が求められ何ができるのかをきちんと理解する。また、周囲にお手本にしたい人はいるか、反対にこういう風にはなりたくないと感じる人はどういう人なのか等々、どのような部署であっても本人のやる気次第でいくらでも学ぶことができるのです。

新しい職場でモチベーションが下がってしまったという新入社員の皆さん。これは長いキャリアの中の一つの場面なのです。まずは気持ちを切り替え、前述のように仕事に取組み、自分なりのやりがいを見つけるように頑張ってみてください。そしてぜひ、今後の新入社員のお手本とされるような人を目指していただきたいと思います。

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