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第1,156話 リスペクトされる人は、まず相手を尊重している

2023年03月01日 | コミュニケーション

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「リスペクトしています」

これは、FIFAワールドカップ2022でサッカー日本代表チームを率いた森保一監督に対して、多くの選手が異口同音に発する言葉です。ワールドカップ終了後、はやくも2か月が経ちましたが、現在も様々なメディアが森保監督を取り上げており、今も変わらず注目されていることがわかります。

私自身も森保監督のリーダーシップには注目をしていたのですが、先日、生配信のオンライン講座である「NHKアカデミア」を聴講する機会を得ました。「NHKアカデミア」は各界のトップランナーが「今こそ共有したい」を語り尽くす講座なのです。当日は森保監督の人気を象徴するかのように、スペインやイングランドなど海外から参加した人も含め、1、000名を超える参加者が聴講したとのことでした。

番組は、参加者が申し込み時に予め質問した内容を基に、「チームをまとめる」から「決断力を鍛えるために」などの4つのプログラムで構成され、森保監督が指名した人の質問に答える形で進行していきました。

森保監督が指名したのは10代から20代の若い人が中心で、質問はサッカーに関することだけでなく多岐に及びましたが、そのときの森保監督の対応に人間性がとても出ていたと感じられ、なぜこれほど多くの人を魅了し尊敬されるのかがわかったような気がしました。

番組で監督は、1. 質問者からの話に傾聴する、2. 質問へのお礼を言う、3. 質問者が置かれた立場や役割に対して「すごい、すばらしい」と賛辞を送る、4. 質問に懇切丁寧に応える、5. コメント後に質問に対する答えになっていたかを確かめる、6. 最後に「頑張って」などのエールを送るという流れで進めていました。

こうした対応は、まさに森保監督自身が質問者である他者を尊重していることの現れだと思います。どの質問に対しても、決しておざなりに応えるようなことはなく、真摯に丁寧に対応し、一人一人に対してかなりの時間をかけていました。事前に時間は1時間30分間と聞いていたのですが、森保監督はその1時間30分が経過した後も「アディショナルタイム」と称して引き続きたくさんの質問に答えており、結局番組が終了したのは30分延長した開始2時間後でした。これには参加者は皆、大満足だったと思います。

番組の中で私が特に印象的だったのは、質問内容にかかわらず監督が質問者へ対し「楽しんで」、「楽しむことを忘れずに」、「難しいことを含めて楽しむこと」などと、「楽しむ」ということを繰り返し強調していたことで、森保監督の姿勢として「楽しむ」ことをとても大切にされていることが伝わってきました。そして時間を気にせず真摯に対応する姿勢に、相手に対するリスペクトを感じました。

今回この2時間の講座を聴講して、森保監督がなぜ選手をはじめ多くの人からリスペクトされているのか、その理由がよく分かったような気がしました。それは、監督自身が何よりもまず相手をリスペクト(尊重)し、それが相手に伝わるからなのだと感じました。

誰しもが、時として周囲との信頼関係について思い悩んだ経験があるのではないかと思いますが、信頼されるためには、まず森保監督のように相手を尊重することから始めることが大切であることをあらためて認識しました。私自身、まずは相対する人を大切にすることから始めてみたいと思います。

(「NHKアカデミア」によると、本講座は4月5日と12日にEテレで放送予定とのことです。)

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