中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第937話 今年の新入社員で「実験」してみましょう

2020年07月12日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

今年の新入社員は、小さい頃から情報機器を使いこなして、多くの知識やノウハウを身につけています。そして「今年の新人はそつがない」という話を人事部の担当者からよく聞きます。

「そつがないのはここ何年かの傾向ですけど。」ある企業の育成担当者の言葉です。
続けて「これといった特色が無いんですよ。コロナのせいで直接コミュニケーションが取れないから仕方ないですが。」と言いました。

私は「そうですか。逆に、例年よりもしっかりとコミュニケーションが取れているという会社もありますよ。」と言うと、意外そうな表情になって「え!どうやっているんですか?」と聞いてきました。

「別に変ったことをやってるわけではありません。4月5月はオンラインとメールだけです。ただし、その”量”は半端ではないようです。」

「四六時中オンラインで監視しているのですか?」

「いえいえ、9時~17時まで新人とつなぎっぱなしにしているだけです。要は同じフロアにいるような感覚でしょうか。」

「それって、嫌がられませんか?画像も音声もつながったままでしょ?」

「嫌がられません。単に同じフロアですから。しかもノートPCは会社が貸与し、通信費も負担しています。」

それを聞いた担当者は、う~んと考え込んでしまいました。

もちろん、こうした試みが本当に上手く行くのかは、何年かしてみないと分からないでしょう。今はいろいろな手法を試してみるしかないのです。言い方は良くありませんが、今年の新入社員には実験台になってもらうわけです。

それに今は、新人だけではなく一般社員も管理職も経営者も含めて、全員が「壮大な社会実験」を行っているのだと考えましょう。

ただし、決してやってはいけないことがあります。この実験の結果を「失敗か成功か」という2分法で判断してしまうことです。

失敗も成功も必要ありません。大切なのは、この実験で得られるであろう様々な知見です。それを分析して客観的に評価できた時こそ「以前よりも良い会社」が作れるはずです。

ちょっと大げさになりましたが、もしあなたが経営者なら、新人教育で「実験」してみてください。「そつがない」ということは柔軟だということです。思い切って挑戦してみましょう。

大げさではなく、新人教育から会社が変わるかもしれません。

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