中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第980話 「カンフル剤」で人材を育てるのか、「漢方薬」で育てるのか

2020年12月09日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「今度の研修では、うちの社員を主体的に動くことができるような人材に変えてほしいんです」

弊社が担当させていただく研修前の打ち合わせの際に、経営者や研修担当者から時々このように依頼されることがあります。

このような依頼を受けた際に、「承知しました。1日で主体的になるようにしてみせます」とお答えすることができればよいのですが、もちろん実際にはそのようなことはまず不可能です。

そこで、「主体的に動くとは、どういう場面でどのように動けることをイメージしておっしゃっているのですか?」や、「主体的に動けていないのは、どういう理由だと思われていますか」などの質問をして具体的な状況を伺った後に、研修の進め方を提示するようにしています。

冒頭の言葉のように、1日の研修で主体的に動ける社員に成長するなどの「即効性」が得られる研修があれば確かに素晴らしいです。しかし現実にはそういったものは存在していないと言っていいと思います。逆にもし仮にそんなに劇的に変化があるような研修であれば、一時的には変化を得られたとしても、徐々に何らかのマイナスの副作用が現れることも心配しなければならないはずです。

これを薬にたとえて言うならば、即効性のある特効薬、いわゆる「カンフル剤」はある意味劇薬とも言われるように、これを使うことで確かに一時的な効果は期待できます。しかし、残念ながら継続的に効果を得続けることはできないことも多いようです。そこで、病気の治療であればカンフル剤を使いながら、同時に体質を改善する目的で漢方薬を使うなどして、全体として治癒にむけて治療をしていくことになるのでしょう。

この点は人材の育成も同様で、単に知識やスキルのみの獲得を目的に行う研修であれば即効性を期待することはできるかもしれません。しかし主体的に動けるような人材になってもらうということを目的に研修を実施する場合は、1日や2日の研修で即そのような人材に変わるということはまずあり得ません。

したがって、研修はあくまでも本人の意識変革のきっかけであり、その後のフォローが実は大切なのです。それでは、研修できっかけをつかんだ後に、どうすれば本当に主体的な人材になってもらうことができるのでしょうか。

そのためには、上司が研修終了後に適宜フィードバックや細かいフォローをしていくことが必要になります。日々の仕事を通して上司から継続的にフィードバックが得られたり、丁寧なフォローを得られたりすることができれば、研修で得た知識やスキルがその中で活かされ、本当の意味での意識変革が遂げられるようになると考えています。つまり、上司のフォローやフィードバックが、まさに薬で言うところの漢方薬のような存在だと言えるのです。

人材育成においては、「カンフル剤」による一時的な効果だけを追求するのではなく、ぜひ「漢方薬」を併用しながら、両者による相乗効果で部下の育成に努めていただきたいです。

お問い合わせ【株式会社人材育成社】 

人材育成のホームページ

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