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青い象のことだけは考えないで!・・・はい、考えてません。

2013年07月31日 | コンサルティング

「青い象のことだけは考えないで!(トルステン・ハーフェナー他(著)、2013年、サンマーク出版)」という本を読みました。

「青い象のことだけは考えないで!」と言われると、私たちはつい「青い象」を想像してしまうそうです。やるなといわれるとそれが気になってしまうからだそうです。人間は自分自身のことをうまくコントロールできないことがあるからだそうです。

「~だそうです」と書いた理由は、私はこの本を読んでも青い象のことを想像しなかったからです。私の友人数人にも「青い象のことだけは考えないで!」と言ったら、どうやら本当に考えなかったようです。

この本もそうですが、ポピュラー心理学系の本は「いかにも」といった面白ネタがたくさん載っています。歯医者さんの待合室に置いてある生命保険会社のPR誌か何かに載っているコラムにぴったりの話題ですね。

そこで頻繁に紹介される「ネタ」では、チャルディーニの「影響力の武器」からの引用、メラビアンの法則、ザイアンスの法則、行動経済学の価値関数など、科学的なもの非科学的なものをひっくるめると相当な数になります。

それらの多くは「ある前提のもとでは」とか「実験の結果68%の確率で」とか「XXと推測できる」というお話がほとんどです。こうしたポピュラー心理学系「驚いたでしょう、知らなかったでしょう」の本を商売のネタに使っているのは毎度おなじみ研修講師と自称する方々です。(正しくは“似非講師”と呼ぶべきでしょう)

私もそうした講師と同列に扱われるかと思うと正直うんざりします。だからこそ、日々専門書を読み、疑問があれば徹底的に調べ、内容を精査して研修に使うようにしています。

企業で研修を発注する立場にある方々、有料セミナーに参加される方々にお願いがあります。ぜひ「講師の品質」を厳しくチェックしてください。

さて、この画像ですが小田急相模原駅近くにあるオリバー君です。町田近辺にお住いの方にはおなじみの青い象さんですね。

(人材育成社)