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埼玉県について新聞、本、雑誌、インターネット、TVで得た情報に基づきできるだけ現場を歩いて書くエッセー風百科事典

その風土3 快晴の地

2014年07月19日 14時04分24秒 | 県全般
その風土3 快晴の地

冬の関東平野は太平洋側気候で、晴れた日が多い。東北や日本海側は雪に閉ざされているというのに、こんな好天続きで申し訳ないと常々思っている。最初の赴任地が青森市だったので、なおさらだ。

中でも埼玉県は「快晴」の日が多く、宮崎県などと日本一を競っている。

「快晴」と「晴れ」とどう違うのか。気象庁の定義によれば、雲量、つまり雲の量の違いである。

雨や雷などが無い天気は、「快晴」、「晴れ」、「曇り」で表される。空全体が雲で覆われていれば、雲量は10、雲が全くなければ雲量は0である。

雲量が1以下の状態を「快晴」、2以上8以下の状態を「晴れ」、9以上を「曇り」とするのだという。

「雲一つ無い晴天」とか「日本晴れ」が「快晴」に当たる。真夏の快晴は、最近では熱中症や35度以上の猛暑日、夜にも25度以下に下がらない熱帯夜を連想し、またかと疎まれる。

一方、真冬の晴天は、暖かいし、洗濯物もよく乾くので、埼玉県住まいがうれしくなる。埼玉住まいの良さ一つは、冬季の好天だとつくづく思う。

県の総務部統計課が毎月1回のペースでネットに掲載している「統計ア・ラ・カ・ル・ト」というページがある。統計を通じて埼玉の多彩な姿を面白く、分かりやすく伝えているもので、最近気がついてアクセスし始めた。

埼玉県の快晴日数については、ネット上でも多くの情報がある。数字の専門家のページだから最も信用できそうだから、12年1月11日の第46号「埼玉県は快晴日数日本一」を引用してみよう。

「快晴日数が多いのは、埼玉県の大きな特徴です。平成13年~平成22年(01年~10年)の10年間で、なんと7回も日本一になっています。気象庁のデータによると、平成22年の快晴日数は、埼玉県(観測地点:熊谷市)が49日で日本一となっています。2位は宮崎県で47日、3位は静岡県で42日と続いています」とある。

観測地点が熊谷市になっているのは、埼玉県の地方気象台がさいたま市ではなく、熊谷市にあるからだ。熊谷は、夏に日本で最高の気温を記録したこともある所で、埼玉県の気候を代表するわけではないが、歴史的な事情でそうなっている。

銚子、彦根、下関の3市が熊谷同様、県庁と地方気象台の所在地が異なっているらしい。

「平成22年の快晴日数を月別に見ると、1月が15日(全体の31%)で最も多く、次いで12月が10日(全体の20%)となっており、冬場に快晴日数が多いというデータが出ています」

「昭和56年~平成22年(1981年~2010年)の30年間の日別の天気(晴、曇、雨、雪の4区分)を見ると、12月後半から1月前半までは、晴れの確率が8割前後になっています」

毎年日本一というわけではないものの、冬場のこのような好天続きが、埼玉県が700万人を超す大県になり、さいたま市が120万人を超す全国第9位の政令都市になった大きな要因だと思われる。

その逆で、気象庁のデータを使った「年間雨日数ランキング」というのを見ると、埼玉県は37.4日で、39位で下から数えたほうが早い。雨日とは、降水量10mm以上の日だという。

晴れた日が多く、雨の日が多い結構な県なのだ。2012(平成24)年の快晴日数は56日で日本一だった。


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