10時過ぎからガスが 発生してきた。 午前中、天気はもつだろう ❓と予想していたが、崩れは早かった。
ガスが 無ければ、この先の景色は素晴らしいのだろうが、天気の崩れでは仕方ない。 今回は前回のリベンジ戦であったのに、前回同様の天気の推移に残念。 場所は宝永第二火口南西側の外側斜面を登っています。
傾斜地には背丈の低いイタドリが島のように点々と咲いている様子が綺麗でした。 左側は斜面の下方で、右側は斜面の上方の景色です。
特にピンク色のイタドリは、とても鮮やかで綺麗でした。
黄色が鮮やかで、もっと標高が低ければ2m程にもなる大型のハンゴンソウですが、ここでは可愛いものが見られました。
10時 42分、宝永第二火口縁にでる。
宝永第二火口を見ることが出来た。
火口縁で見かけた可憐に咲くホタルブクロ。
更に宝永第一火口縁に向かうが、小雨が降りだし防雨対策をしてガスの中に入る。
この火口縁の火山灰の登りが非常に登りづらく悪戦苦闘。 雨も降ったりやんだりで、カメラはザックに仕舞ったので写真はスマホのみ。 宝永第一火口縁と富士宮口五合目分岐点を 11時 36分通過。 宝永第一火口前広場通過、 11時 46分。 標高 2420m。前回同様ガスの 中で悔しい。
1707年(宝永4)の噴火活動によって生じた火口は北北西から南南東方向に3つ並び、第一火口は長径1300m、短径1000mの楕円形で新内院と呼ばれています。 第二、第三火口はこれよりずっと小さいです。 突出部は肩状の形態をもって赤岩と呼ばれ、赤褐色の火砕流堆積物は古富士火山の一部とされています。 宝永山の活動は、溶岩は流出せず火山灰の噴出が多く、江戸市中まで降灰があったとのことです。 (日本大百科全書より)
足の痙攣処置を済ませ、更なる細かい火山灰の登りづらい登山道に取り付く。
前回もこの登りにはつらい思いをさせられた。 なんせ一歩踏み出しても半歩下がってしまうので、下がらぬよう工夫した歩きが求められる。
宝永山と馬の背の稜線上に出ると、目指す宝永山山頂標示板のある所へは少し下る。
12時 50分、宝永山登頂。標高 2693m。 ここの山頂標示板は以前から斜めになっています。 下方から雷鳴が聞こえるので、10分の休憩だけして早急に下ることにしました。
この尾根を登ると御殿場ルートの六合目に合流し、富士山頂 に向かいます。
私は六合目に向かう途中にある「馬の背」から御殿場ルートの下山道 『大砂走り』 に進み、まずは大石茶屋を目指します。 宝永山馬の背通過、13時 10分。 標高 2722m。 大砂走りに出る前に大粒の雨 が降り出し、再度防雨対策を整えた。
ガスが濃くなり登りの時と同様に、ロープと同間隔に備えられた木柱を確認する。 下り始めて標高 2600m付近では、ロープは確認できても木柱は間隔が広過ぎて見えても1本だけ、前後左右は真っ黒な火山灰の中で人の踏み跡を追う。
富士登山競争の経験を生かして、良く腕を振りジョギング程度のペースで下り続けた。 運良く下り始めた頃には、雷鳴は遠くなり消えてくれホッとした。 帰宅後の夜テレビを見ていたら、同日の富士山で親子連れの登山者が落雷にあったと聞きビックリした。 富士山の斜面には障害物がないので雷鳴が聞こえたら、身を低くして耳をふさぎ、早急に雷鳴から遠ざかる(逃げる)ことが大切です。
この富士山への御殿場ルートは別名 『プリンスルート』 ともいわれ、2008年に当時の皇太子殿下(現 天皇陛下)が富士山に初登頂された際に実際に通られたルートだそうです。 富士宮口五合目から宝永火口を経由して御殿場ルートに至る、変化に富み混雑の少ない隠れた人気コースです。 皇太子殿下の御足跡を辿り、富士山に思いを馳せてみるのも楽しいのではと思います。
今回の 大粒の雨と風の 中でも下り始めは快調で、次郎坊を過ぎ水分補給をしようと手を腰に回したら水風船のようなものが手に触れ「アレ」と確認したら、ザックカバーが外れ水抜きが作用せず水風船となっていました。 ザックはびしょ濡れ、ザックカバーに溜まった雨水を抜いたら、ずっと荷が軽くなった。 突風が 吹いた時に気付けば良かったが、頬に当たる大粒の雨水が気になり失敗、ザックカバーをしっかり取り付け直したが、中のカメラやスマホが心配になった。
大石茶屋通過、14時 40分。 大粒の雨 は相変わらず振り続けていたので、休まず 15分程 頑張って駐車場まで向かう。
御殿場口新五合目駐車場到着、14時 55分。 色々な経験が出来て楽しい一日でした。