Credo, quia absurdum.

旧「Mani_Mani」。ちょっと改名気分でしたので。主に映画、音楽、本について。ときどき日記。

「神田川淫乱戦争」黒沢清

2007-09-19 10:48:39 | cinema
神田川淫乱戦争

エースデュースエンタテインメント

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1983日本
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
助監督:水谷俊之、周防正行、塩田明彦
出演:麻生うさぎ、美野真琴、岸野萌圓、沢木ミミ、森太津也、周防正行


わはは~くだらね~~(笑)

なつかしのピンク映画のフォーマットを借りつつ、ピンク度を徹底して換骨奪胎。
遊ぶ遊ぶ。
性交シーンやらレズビアンにオナニー、近親相姦、とあらゆるモチーフをちりばめているにもかかわらず、「そういう」目的の手段であることをひたすら回避し、母の変質愛にとらわれたあわれな少年を神田川越しに救いに行く乙女たち、という教訓もなにもない説話をなにがなんでも完結させる。60分きっかりで。この抜きぶりが楽しいではないですか。

性交シーンがジャンプカットでつぎはぎだったり、ご時勢がヘアもなければ、絶頂シーンもない。
と思えば、やたら儀式的な近親相姦や、近隣の窃視というヒッチコック的モチーフや、夜の神田川越えのばかばかしいコメディタッチ、エロ小説の朗読がかぶさるエッチシーンとかいう異化効果的ギミックにはあふれている。
意味なく絶望的なラストもナンセンスで可笑しい。(エロ版勝手にしやがれ!?)

これをピンクな期待で劇場で観たらきっと憤慨するだろうし、インディーシーンに新たな感性を持つ監督の誕生を求めてアンダーグラウンドをさまよう観客なら、壁にスローガンがびっしり張られた少年の部屋が妙にゴダール的なことに興奮したことだろう。


まあ、高いお金を出して観るほどのものではないという気もしますが、80年代にウワサだけ聞いてずっと観たいリストに入れていたワタシは、ようやくDVDの時代になって観ることが出来た、というわけでした。

***

麻生うさぎさんはさすがその道のひとらしく、なかなかエロ系シーンではいい演技。でも川渡ったり水中大喧嘩をしたりと奮闘。
「ドレミファ娘・・」にも出ている。

岸野さんは気色悪い青年でした(笑)


好き度:


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2 コメント

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結構 (jafo)
2007-09-19 21:50:13
惹かれてしまいました。
DVDのレンタルあるかな?
あると思います (manimani)
2007-09-20 01:51:43
☆jafoさま☆
私もレンタルで観たので、あるところにはあると思います。
ことによるとカーテンの向こうにあるかも(笑)

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