◆東京検察審査会が4月27日、民主党の小沢幹事長に対して「起訴相当」と議決しことから、政界に激震が走った。小沢幹事長は、果たして幹事長は辞任するだろうか。この疑問を解くには、検察審査会が「起訴相当」と議決するに至った背景を探らなくてはならない。
◆東京地検特捜部は、2月4日に「嫌疑不十分により不起訴」と決めた。これは、検察上層部が「有罪にするには証拠が不十分」として慎重となり、起訴をストップさせられた現場の特捜検事たちがこれを不満として、むしろ捜査体制を強化して、捜査を継続していた。このまた背後で、民主党の支持率低下をみて、強気になった自民党、そのなかで小泉純一郎元首相が特捜検事たちをけしかけてきたという。小泉元首相は、検察の弱みを握っていて、特捜検事たちは、小沢幹事長追い落としに一層駆り立てられた。検察審査会に呼ばれた特捜検事たちが、「起訴相当」の意見を述べ、議決に影響を与えたことは、十分考えられる。
要するに、「小沢一郎VS東京地検特捜部」の対立構図は、大きくは「民主党VS自民党」であり、本質は「小沢一郎VS小泉純一郎」=「旧田中派VS旧福田派」という対立構図に因数分解できる。世代を超えた角福戦争と言える。
◆さて、小沢幹事長は、鳩山首相と雁首を並べて退陣し、「菅直人首相―原口一博幹事長」という人事構想を描いていたけれど、事がここに至って、幹事長辞任をしずらくなっているという。今後の流れは、検察審査会の議決→東京地検の再捜査(3か月以内の時間制限、最後の手段として千葉景子法相が検事総長に指揮権を発動し捜査をストップさせることも可能)→起訴・不起訴の処分決定→不起訴の場合、検察審査会の審査→議決→東京地裁公判・判決→東京高裁公判・判決→最高裁判所判決という長期裁判になる。
◆という見通しから、小沢幹事長は「与えられた職務をたんたんとこなしていく」と述べ、
辞任せず、このままの体制で参院選挙に突入していくという。「民主党政変、政界大再編」に向けて、いよいよ日本の政界は、流動化して不安定化していく。この結果、せっかく回復基調に入りつつあった日本経済は、その勢いが削がれ、欧米からの投資意欲も減退し、平成24年秋以降からの「不況の10年」という苦難の奈落に落ち込んでいくことになる。
(拙著「民主党政変、政界大再編―小沢一郎が仕掛ける『民主党分裂』と『大連立』ごま書房新社刊」の見本本が27日、出来上がり、誠に記念すべき日となった)
◆東京地検特捜部は、2月4日に「嫌疑不十分により不起訴」と決めた。これは、検察上層部が「有罪にするには証拠が不十分」として慎重となり、起訴をストップさせられた現場の特捜検事たちがこれを不満として、むしろ捜査体制を強化して、捜査を継続していた。このまた背後で、民主党の支持率低下をみて、強気になった自民党、そのなかで小泉純一郎元首相が特捜検事たちをけしかけてきたという。小泉元首相は、検察の弱みを握っていて、特捜検事たちは、小沢幹事長追い落としに一層駆り立てられた。検察審査会に呼ばれた特捜検事たちが、「起訴相当」の意見を述べ、議決に影響を与えたことは、十分考えられる。
要するに、「小沢一郎VS東京地検特捜部」の対立構図は、大きくは「民主党VS自民党」であり、本質は「小沢一郎VS小泉純一郎」=「旧田中派VS旧福田派」という対立構図に因数分解できる。世代を超えた角福戦争と言える。
◆さて、小沢幹事長は、鳩山首相と雁首を並べて退陣し、「菅直人首相―原口一博幹事長」という人事構想を描いていたけれど、事がここに至って、幹事長辞任をしずらくなっているという。今後の流れは、検察審査会の議決→東京地検の再捜査(3か月以内の時間制限、最後の手段として千葉景子法相が検事総長に指揮権を発動し捜査をストップさせることも可能)→起訴・不起訴の処分決定→不起訴の場合、検察審査会の審査→議決→東京地裁公判・判決→東京高裁公判・判決→最高裁判所判決という長期裁判になる。
◆という見通しから、小沢幹事長は「与えられた職務をたんたんとこなしていく」と述べ、
辞任せず、このままの体制で参院選挙に突入していくという。「民主党政変、政界大再編」に向けて、いよいよ日本の政界は、流動化して不安定化していく。この結果、せっかく回復基調に入りつつあった日本経済は、その勢いが削がれ、欧米からの投資意欲も減退し、平成24年秋以降からの「不況の10年」という苦難の奈落に落ち込んでいくことになる。
(拙著「民主党政変、政界大再編―小沢一郎が仕掛ける『民主党分裂』と『大連立』ごま書房新社刊」の見本本が27日、出来上がり、誠に記念すべき日となった)