一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1343   ふらり来て川面に白き秋の風  仁

2014年10月12日 | 

 中国の五行思想によると、季節の色は「青春、朱夏、白秋、玄冬」東西南北は「青竜、朱雀、白虎、玄武」である。北原白秋は、これから名前をつけたそうだ。

 だからと言って、「秋の風は白い」などと決めつけて良いだろうか。晩秋と言っても、例えば木々の葉はまだ青かったり、紅葉していたり、大体秋の自然界に白いものなどほとんどない。白と言えば、冬の代表の雪ぐらいだろう。

 この句が、芭蕉の「石山の石より白し秋の風」を踏まえているだろうことは想像できるが、安易過ぎやしないだろうか。

ちなみに岩戸句会では、4冊の合同句集を出しているが、春夏秋冬になぞらえて以下のように、題名に色の名前を付けた。

第一句集(春)―萌黄

第二句集(夏)―浅葱

第三句集(秋)―茜

第四句集(冬)―玄

 

アカマンマ

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1342   秋葉遊石俳句集 6

2014年10月11日 | 秋葉遊石俳句集

蛍の光らぬ方へ誘われ

 

彼岸花忘れることは罪ですか

 

薔薇崩る身を知る雨に身を委ね

 

カンナ燃ゆれど切に待ちたることもなし

 

忠魂碑覆う万朶の櫻かな

 

さんざめく人込みに入り春を聴く

 

万緑や跡形も無し負の記憶

 

径問へば麦秋の人口ごもり

 

来し方の夢のかけらや冬花火

 

永らへて死は一瞬の蝉時雨

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1341   朝霧や独りマラソン街を出づ

2014年10月10日 | 

 友人に「トライアスロンが趣味の男がいる、勿論女も。毎朝のランニングはほとんど欠かさないし、スポーツクラブでのスイミング、自転車も。一体何が面白いのだろうか。

 私は以前、腰痛を治すためにスポーツクラブに通い、ストレッチ、エアロビクス、ランニング、水泳、自転車などをやっていたが、テニスを始めてから他の一切を止めてしまった。理由は勿論、つまらないからである。

 しかし、泳ぐ、漕ぐ、走るという過酷な限界への挑戦が大好きな人達も沢山いるのだ。全く、世の中色々である。

ウメバチソウ(梅鉢草)

 

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1340   漁終ふる眼にとび込める天の川   凡太

2014年10月09日 | 

 越後出雲崎は、太陽暦の1689年8月18日、芭蕉が「荒海や佐渡に横たふ天の川」を詠んだところらしい。

 NHKBSプレミアムの番組「新日本紀行」によると、現在の出雲崎では天の川が全く見えないそうである。従って、天文写真家・沼沢茂美氏のテレビモニターで、天の川を見なければならない始末。

 昨日、日本の科学者がノーベル賞を受賞したと、日本中が浮かれている。発光ダイオードによるLED照明の省エネは、確かに素晴らしいことではあるが、天の川がプラネタリウムでしか見えないことの方が、余程悲しい。

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1339   台風一過まづ銀杏を拾いけり

2014年10月08日 | 

台風が過ぎたら、すぐに行かねばならないのが銀杏拾い。拾ってきたら、布の袋に入れて、長靴でゴロゴロこすれば、臭―い外皮がほとんど外れます。

水を流しながら、ゴム手袋で外皮を洗ってきれいに落とします。ザルに乗せて屋外で乾かせば、あとは食べるだけ。大量に採れた場合は、冷凍保存もできるそうです。是非、お試しあれ。

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1338   秋葉遊石俳句集 5

2014年10月07日 | 秋葉遊石俳句集

光と影と山茶花の白である

 

風誘う白き蹴出しや秋の果て

 

陰毛の白きもの取れ冬となる

 

かわたれの毛虫のごとく生きてみるか

 

越前の蟹身じろぎて冬となる

 

夏座敷柱鏡の山揺るる

 

肌に添ふ指白々と露寒し

 

日に透けし紅葉かくあり目交に

 

桃にみる球体の無限の羅列

 

八つ口に春の名残の風を入れ

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1337   台風や犬の気持ちが分からない

2014年10月06日 | 

  大型で強い18号台風が静岡県浜松市付近に上陸した。唯今午前9時現在、熱海市では、全世帯38,000余人に避難勧告を出したという。この4,5時間が台風のピークになるだろう。避難場所は、市内全ての小中学校、泉支所・総合福祉センター・南熱海支所など。

 インターネットで調べてみると、静岡県内ほとんどの市町村で避難勧告が出ている模様。全員避難するはずはないが、もしも全員避難したら、とても収容できる数ではない。

 さて、いよいよ雨が強くなってきた。風は大したことはない。いづれにしても、これからだ。

 

 

 

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1336   吾亦紅肩ふるわせて唄う奴   沙会

2014年10月04日 | 

 知らなかったが、杉本真人作曲、歌の「吾亦紅」という演歌がある。なかなかの歌だな、と聞いていたら、最後の方に変な歌詞があった。

「あなたに威張ってみたい、来月で俺離婚するんだよ、そうはじめて自分を生きる」

 一体何だ、この詩は・・・・・世の中色々です。お暇でしたら聞いてみて下さい。

シュウメイギク(秋明菊)

 

 

 

 

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1335   秋葉遊石俳句集 4

2014年10月03日 | 秋葉遊石俳句集

芭蕉忌やチンドン屋との鉢合わせ

 

白日傘一瞥もせず通りけり

 

咳込みし女の嘘を知っている

 

真っ直ぐに立ってカンナの日暮かな

 

アッパッパー娘似合って母となる

 

青丹よし奈良や生駒の木下闇

 

通りゃんせ俺とお前の隙間風

 

煮凝りの揺すれて遠き月日かな

 

その蜘蛛は只揺れながら孤独だった

 

月おぼろ娘の嫁ぐ町を過ぐ

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1334   羽黒山空に秋雲人に汗   紀美子

2014年10月02日 | 

  出羽三山とは、月山(1984m)の月山神社・湯殿山(1500m)の湯殿神社・羽黒山(418m)の出羽神社が三つあって、共に古くから栄えた修験道の霊場である。

 又、神仏混淆でもあり、真言、天台兼学の慈恩寺、真言宗の注連寺、大日坊などは、出羽三山に対する山岳信仰・修験道の寺として栄えた。

 今でも、峰入りという山伏修行が行われており、多くの修行者が訪れ、観光客も多い。

シシウド(猪独活)

 

 

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1333   秋葉遊石俳句集 3

2014年10月01日 | 秋葉遊石俳句集

尊厳死協会前のくしゃみかな

 

焼場裏蜜柑が青く滲んでた

 

菜の花にそっと沈んでみたりして

 

砂日傘健康だった私の心

 

りんご剥くお前は今も幸せか

 

霙るるもこの道を行く他は無し

 

立秋の石に座し疲れて笑う

 

哀しきはその噴水のスパイラル

 

秘め事を秘めて苦しき大暑かな

 

秋は白き祈りと誰かが言った

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