1年1ヶ月の長丁場となった工事もやっと終わり。
先日、社内検査のため現場へ行ってみると、
すっかり谷川に戻っていました。
元と違うのは、土石流で荒れ果てた渓にすっくと立つコンクリートの塊。
治山ダムの存在です。
この先、たぶんここを訪れる人は滅多にいないと思います。
人知れずたたずむこのえん堤の存在は、多くの人が知らないまま時は過ぎて行くでしょう。
「地域のかたに、ありがとうと言ってもらう」
それぞれの工事に着手した時、我が社では「工事の目的」を決めます。
もっともポピュラーなのが、上記のように、「ありがとう」と言ってもらえるような仕事をしよう、というものです。
しかしこの現場では、その言葉は選択しませんでした。
地域の人々の生活からは離れたところ(場所的にも感覚的にも)で工事が進んでいくのですから、「地元からの感謝」をもらうのは、現実として難しいだろうと。
プロフェッショナルである私たちでさえ、いつも通る道や渡る橋といった、出来上がって喜ばれ使ってもらって喜ばれ、という土木構造物にばかり目を奪われがちです。
ですが、ひと目にはつかないけれど、こうやって立派に世の中の役に立っているモノも、「土木のしごと」には数多くあるのです。
完成検査は3月25日。
相次ぐ崩落など様々な困難を乗り越えて、いよいよゴールです。
そしてそのゴールは、「治山ダム」という役目の始まりでもあるのです。
そうそう、この現場の「工事の目的」(のメイン)はこんなのでした。
「地域住民の生活を災害から守る」
ご苦労さまでした。
(といいながら、私がいっぱいダメ出しをしたせいで、資料の修正に追われる担当さんたち...^^;)
(宮内)
地域に貢献し、地域と共に生きる。
「より良いモノをより早くつくる」をモットーに、
災害復旧工事から「モネの庭」まで幅広い分野の土木工事を施工しています。
発注者(行政)と受注者(企業)がチームワークで、住民のために工事を行う。
(有)礒部組は三方良しの公共事業を実践しています。
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