漢字の音符

漢字の字形には発音を表す部分が含まれています。それが漢字音符です。漢字音符および漢字に関する本を取り上げます。

音符 「歯シ」 <は>  と 「噛ゴウ」

2018年05月05日 | 漢字の音符
[齒] シ・は    歯部            

解字 甲骨文は口のなかに生えている前歯の象形。篆文以降に発音を表す「止シ」がついた形。新字体は、旧字の齒⇒歯に変化 した。
意味 (1)は(歯)。「門歯モンシ」(前歯)「歯牙シガ」(歯と牙きば)「歯牙にもかけない」(問題にしない。相手にしない)(2)年齢。よわい(歯)。とし。「年歯ネンシ」(よわい)
参考 歯は部首「歯は」になる。漢字の左辺および下部に付いて歯の意味をあらわす。歯部は常用漢字で2字(歯・齢)、約14,600字を収録する『新漢語林』では38字が収録されている。歯部の主な字は以下のとおり。
常用漢字 2字
 シ・は(部首)
 レイ・よわい(歯+音符「令レイ」)
常用漢字以外
 アク(歯+音符「屋オク」)
 ウ・むしば(歯+音符「禹ウ」)
 ギン・はぐき(歯+音符「艮コン」)
 ゲツ・かじる(歯+音符「㓞ケイ」)
 ゴ・くいちがう(歯+音符「吾ゴ」)
 セク(歯+音符「足ソク」)
 ソ・かむ(歯+音符「且ソ」)など。

イメージ  「は」(歯・嚙)
音の変化  シ:歯  ゴウ:嚙

嚙[噛] ゴウ・ゲツ・かむ・かじる  口部
解字 「口(くち)+齒(は)」の会意。口をうごかし歯でかむこと。ゲツ(かむ)と通用し、ゲツの発音でも用いる。
意味 かむ(嚙む)。かじる(嚙る)。歯でかむこと。「嚙指ゴウシ」(指をかむ。はげしい悲しみのときの所作)「嚙咬ゲッコウ」(はげしくかむ)「嚙嚼ゲッシャク」(かむ。嚙も嚼も、かむ意)
<紫色は常用漢字>


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