80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

181系あずさのラインナップ

2009-10-21 15:28:44 | 中央東線方面
181系あずさは1966年の松本電化を契機に登場した中央東線唯一の特急でした。私のかすかな記憶では信州蓼科方面に家族旅行した際に乗った覚えがあります。大きな窓越しに展開する車窓風景に感嘆し、通過するトンネルの数を指折り数えたことが思い出されます。静かな車内に粛々と響くユニットクーラーのノイズ、専務車掌の白い夏服、デッキに出ると一瞬鼻を突く消毒薬の臭いなどなど、「国鉄特急電車」の記憶は五感すべてを伝わって脳裏に焼き付いているようです。

さてモデルの方ですが、ことの発端は都内某店でカツミの181系旧製品4連の委託品を発見したことに始まります。クハ181が2両にモロ181とモハ180が各1両という中途半端な編成でしたが、そこそこ納得できる価格だったので即購入しました。ダイキャスト製の前頭部と車体との継ぎ目が丸見えという大時代的な製品で、動力はもちろんインサイドギヤ方式の2モーターです。前オーナーが「とき」に改造していて運転室上の前照灯が撤去してあったのもポイントでした。その後足りない中間車をTOMIXの481系改造でまかない、「とき」と共通運用だった頃の食堂車を含む10連からモハのワンユニットを除いた8連に成長しました。もっとも、後述のようにそのうちの何両かはまだ改造途中なので、残念ながら豪快に編成運転を楽しむことができません(^^;
以下、各車のプロフィールをご紹介しましょう。

■クハ181
2両のクハ181は前オーナーの手で各々別々の改造を施されていました。
1両はスカート丈が短くカットされ、タイフォン穴は横長のものが連結器カバいーの下まで開いています。プラ自作と思われるスノープラウもついていました。8、53、64の各車がこのスタイルに該当するようですが、赤とグレーが半々となる連結器カバーの塗り分けだけで判断するなら53号車にしたかったものと思われます(実車は事故復旧改造車につき他の部分にも特徴が多いようですが、そこに目をつぶれば)。新潟向き先頭車なので、あずさ化後は新宿向きに連結します。


もう1両は、タイフォン穴の形は同じですがスカート丈が長く(これがカツミオリジナル?)、これに該当するのは12号車だけのようです。上野向きなので、あずさでは松本向き先頭車とします。


■モハ181
TOMIXサハ481をベースに、後述のサハと同じくドアステップの撤去とトイレ/洗面所窓の改造を行いました。また非デッキ側の窓は、1位側サイドは窓を半分埋めて腰部にシャッター式の屑物箱取出し口を表現(プラ板スジ彫り)し、2位側は700mm窓が2つになるように整形しました。両妻面にはエコーのホワイトメタル製の電動機空気取り入れダクトを貼りつけました。屋根上はクーラー位置を修正し、両端にエンドウ製PS16とエコー製の避雷器を載せました。


■モハ180
購入した編成に入っていたもので元はT車でしたが、エンドウのMP動力ユニットを購入して床板ごとそっくり入れ替えました。M’車は床下機器が少ないため、モーターやウェイトの方が遙かに大きく本来の機器類を圧倒しています(^^; 車体関係は無改造です。


■サシ181
TOMIXのサシ481をベースに、調理室側について回送運転台の窓埋め、ヘッドライトの撤去、手すりの埋め込みを行いました。床下機器も実車に合わせて作り替えています。


■サハ180
TOMIXのサハ481をベースに、ドア下ステップの撤去とトイレ/洗面所窓の改造を行ったものです。非常口のモールドはそのままにしてあります。台車はモロ181発生品のTR59に換装しました。再塗装待ちです。


■モロ180
実はこの車は最後まで方針が決まらず悩んでいました。TOMIX製品で近いのはサロ481ですが、デッキ、トイレ・洗面所、車掌室位置があまりに違いすぎるため、ペーパー又はプラ板での自作も考えました。そんな折、サロ481(後記型)の掘り出し物を見つけたのを契機に、えいやっとばかり切り継ぎ加工をしてしまったものです。Nゲージャーの皆さんならこの手の加工はお手の物でしょうが、さすがにこのサイズで輪切り状態のボディが3つ4つ机の上に転がってくると、本当に完成できるのか?と不安になります。屋根板固定用の爪をまだ再生していないため、日なたに出したら見事に屋根が反ってしまいました(^^; 改造の詳細は別の機会にご報告しましょう。


■モロ181
購入した編成唯一の動力車でインサイドギヤ式の2モーター車です。本来付随車用のTR59をつけていたのでこれをサハ180に譲り、エンドウのDT24を購入して付け替えました。スタートがやや渋く騒音も大きいですが、まだしっかり走るので当分はこのままです。車体関係は手を加えていません。


さて、2両のクハ181は前オーナーが一生懸命改造した形跡がうかがえます。しかし残念ながら下地処理や塗装の荒れも見られますので、追い追いこれらにも手を加えていきたいと思います。

【参考資料】
この模型製作にあたっては「クロ151」様の次のサイトを全面的に参考にさせていただきました。ここに明記して感謝の意を表します。
ボンネット特急の世界へようこそ

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (yoshinori)
2009-10-23 12:49:57
はじめまして
181系って実物を見た記憶が無いと思います。
481系なら何度か見ていますが。
はっきりした記憶があるボンネット特急と言えば、キハ81形かな。くろしお号で。
また、おじゃまいたします。
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ボンネット特急 (isao)
2009-10-24 10:18:19
yoshinoriさま、ご訪問ありがとうございます。isaoです。
181系はあずさからの引退が1975年、ときからが1982年ですので、もう四半世紀以上前の話ですね(^^;
一方でクハ489がいまだに急行能登で現役生活を送っているのは驚異的です。
わが家にはクハ481ボンネットを含むTOMIXの485系初期型もあって、1982年頃の「有明」として整備する予定ですので、追ってご紹介します。
では、今後ともよろしくお願いします。
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