イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

「母べえ」

2008-02-06 18:06:18 | Weblog
映画「母べえ」を、我が母親と観ました。

私のちっぽけな予測を超えて、
さまざまな気づきがあり、
途中、涙をこらえるのが大変でした。
ラストシーン、もう泣かずにはいられません・・・

吉永小百合演ずる、母べえは、
女性の真の美しさと、優しさの中の強さを体現していました。
あんな女性になりたい、などと、うかつには言えないくらい。

生きて行くのも必死な時代、
反思想家として捕らえられた夫に、彼女は最後まで絶対の信頼をおく。
子どもたちも、そのための犠牲を耐える。
夫は、そんな妻の存在に、
「自分が人間であることを思い出させてくれる」
と生きる勇気を得る。

私なら、子どもの為に、嘘でいいから考えを改めると言ってくれ、
と夫に頼むのではないだろうか・・・

いや、この二人はそんなレベルではありません。
圧倒的な信頼関係を築き、信念を貫き通した人たち。
脇役も、それぞれいい味だして、人情味あふれる作品でした。

名も無い善なる人たちの犠牲の上に、今があるのだなぁと、
あらためて複雑な感謝の思いです。