気が向いたとき感じたままに

皆さんの文章を読ませて戴くのは楽しいのですが、気が向いた時には自分でも・・・と思い

相田みつを

2009-04-02 07:23:55 | Weblog
「書を極めた人間」などといわれる人の対極にいる私だが、初めて相田みつをの“書”を見たとき、その言葉に感銘は受けたが文字に関しては「?」との感情が湧いたものだ。
今でこそ彼の作品のファンは多いが、晩年近くまではそれ程認められていなかったことから考えても、私と同じような考えを持った人は多かったのであろう。
ところが先日「相田みつを美術館」を訪れ、じっくりと彼の経歴・作品を観て認識を新たにした。もちろん彼が書家だということは知っていたが、どの程度のレベルの書家だかは知らなかった。
だが、コンクール入選の常連であり、書家としてやっていける実力を備え、充分認められていたことも知った。また20代の作品を見て、所謂“達筆”といわれる文字だと感じた。だが彼はそうした文字を書くことに飽き足らず、“心を表現する文字”を書く道へ進んだのだという。
ピカソの作品を理解できず子供が描いた絵のようだという人も多いが、彼は僅か10歳の時に凄まじいデッサン力を示して周囲を驚かせていたという。私は相田みつをの書を観ている内にピカソの作品がオーバーラップしてきた。天才の究極の作品は、凡人にはなかなか理解できない!