気が向いたとき感じたままに

皆さんの文章を読ませて戴くのは楽しいのですが、気が向いた時には自分でも・・・と思い

給食ワゴン

2008-12-30 07:46:20 | Weblog
遠い昔の話になるが、私たちが子供の頃は、1部の人間を除いて、弁当は冷たい状態で食べるのが普通であった。1部のボスだけが石炭ストーブの側に弁当箱を置いて温めていた。
その後世の中も進歩して「暖飯器」や「温蔵庫」なるものが現れた。だが、当時の弁当は殆どがご飯とオカズが一緒に入っていたため、これらで暖められた弁当は全てが温まってしまう。沢庵などが入っていたら周り中が臭くなってしまい、ひどい状態になったものである。
ところがこの度入院した病院で出された食事は、1人分のトレーに“温かいものは温かく、冷たいものは冷たく”と両方の食事が理想の状態で提供された。これは、食事を調理場から病棟まで運ぶ「給食ワゴン」に秘密があった。
トレーを置く棚の部分が両開きになっていて、一方が保温室で他方が保冷室になっている。この両室を仕切る壁にはスリットがあり、そこにトレーの平坦部分が差し込まれるようになっている。しかも、トレーの保温室部分と保冷室部分の寸法を違えてあり、逆には入らないよう工夫されている。これも、この度の入院で新しく発見したことの1つであった。

全粥

2008-12-28 07:23:18 | Weblog
私は「全粥」なる言葉に出会ったとき、「全」なる文字に戸惑った。
お粥には軟らかいものから硬いものまでいろいろとあるが、すべてお粥である。何が「全」なのであろうか? 調べた結果によると、米の量の5倍の水で炊いたお粥が“基準粥”であり、それを「全粥」と呼ぶようである。
1部の解説書で、この全粥の配合で作ったものを「5分粥」と解説してあったが、他にそのような記述は見られぬので、おそらくそれは間違いであろう。
「○分粥」とは、お粥の中に「全粥」がどれだけ含まれているかと解釈すれば、その意味を理解しやすい。『「5分粥」はお粥全体の中に「全粥」が半分入っている』と考えて、基本の2倍、即ち、米1合に対して10倍の水で炊いたものと考えればいいだろう。
それでは「7分粥」は? 同様に、「全粥」がお粥全体の量の7分であるから、米1合に対する水の量は(5/0.7)≒7で、約7倍の水で炊くことになる。
以下に結果だけを示すと「3分粥」では17倍、「2分粥」では25倍の水で炊けばよいことが判る。

食事

2008-12-26 07:47:07 | Weblog
舌癌の手術を受けた後は当然の結果として口から物を食べられない。
鼻から胃の奥まで通してある管の一方の端を洗濯ばさみでパジャマのポケットに留めておき、食事時は流動食の管をその管につなぎ、点滴状態でそれを胃に流し込む。その“食事”は大豆を主成分としたもので、時々その何とも言えない臭いが胃から逆流してくることもあった。1日3回で1,200キロカロリーであるから体重も減っていく。
そんな生活が1週間も続き、ようやく“口からの食事”になったが、退院間際まで主食は「全粥」、副食は全てが刻んであり、おかずを食べているという雰囲気ではなかった。1日のカロリーは2,000キロカロリー程であったが、殆どがぐい飲み状態であったため、普通の食事になってからは、すぐに顎が疲れて困ったものだ。
それにしても、私はこの病院食で初めて「全粥」なる言葉に出会った。「3分粥」「5分粥」なる言葉は聞いたことがあるが、それ等の定義についてもはっきりと理解していなかった。そこで調べてみたので、次回に詳しく説明してみようと思う。

POMERA

2008-12-24 07:44:24 | Weblog
最近「POMERA」なるものに興味を持っている。株式会社キングジムから11月10日に発売された製品だ。
キーボードでメモをとる、テキスト入力に特化した小型・軽量の“メモ帳”である。
キーボードが折りたたみ式で、その時のサイズはW145×D100×H30だが、使用時はW250×D100となり、キーピッチ約17mmであるから使いやすいだろう。   
モノクロ4インチ(640×480ドット)のディスプレイで、単4アルカリ乾電池×2本で電池寿命は約20時間だという。重量は約370gと、通常のシステム手帳よりむしろ軽いようだ。定価は27,300円。実売価格は20,000円程度だろうが、つい最近、メーカーから≪デジタルメモ「ポメラ」の製品供給不足に関するお詫び≫なる文書が発表された。製品が注文に間に合わないようである。
ただ、倅も女房も、「そんなものを買ってもすぐに使わなくなってしまう」と私が買うことには冷ややかだ。私は興味津々だが、世間でもこの製品に対する評価は極端に割れている。

「ディ」の入力

2008-12-22 07:38:30 | Weblog
パソコン上での日本語入力には、「ローマ字入力」と「かな入力」の2種類の方式があるのは皆さんご存じの通りである。
「ローマ字入力」は「かな入力」よりキーを打つ数は増えるが、使用するキーが少なく覚えやすい。例外としては「ん」や促音の「っ」や小さな「ぁぃぅぇぉ」の入力方法を覚える必要はあるが、ローマ字を知っていれば大体ヤマカンでも入力できるので便利である。私も多くの人と同じように「ローマ字入力」でパソコンライフを楽しんでいる。
だが、ときに思うようにいかない場合もある。私にとっては、最近使用した単語「コンディション」や「ディルーム」の中の「ディ」の入力に関してである。
「ディ」を入力したく「DYI」と打つと「ぢぃ」と表示されてしまう。仕方なく「DELI」と4個のキーで入力していたが、この度「DHI」で入力できることを知った。多くの人にとっては周知のことであると思うのだが目から鱗であった。

オートボウル

2008-12-20 07:36:44 | Weblog
現在では、トイレや洗面所に“エアーで手を乾かす装置”が設置してあるのは極普通になった。
元来は「ハンドドライヤー」なる名称で呼ばれているものであるが、その歴史は意外に古く、国産第1号は、東京エレクトロンなる会社が、1960年に海外製品をヒントに改良を加え、「エアータオル」として販売を始めたもののようである。
一方、三菱電機は「ジェットタオル」の名で1993年に初代機を発売、以後この分野ではトップシェアを維持し続けており、三菱電機がこの分野へ進出した15年前から急速に普及した製品である。
洗面気があり、その脇に「ハンドドライヤー」を設置するのが通常のスタイルであるが、先般入院した病院のトイレにはTOTOの「オートボウル」なる洗面器(手洗器)が設置されていた。
この洗面器は、ドライヤー部分が一体化され「洗う」「流す」「乾かす」の動作がすべて洗面器の中で完結する優れものであった。
これも入院してからの体験であったが、初体験という人が多かった。世の中は進歩して行く。

馴染の店

2008-12-18 07:27:08 | Weblog
当然のことであるが、入院していると、馴染の食べ物屋だの床屋から足が遠のいてしまう。1ヶ月半も入院すれば2ヶ月ぐらいはご無沙汰してしまうことになる。
女房も入院中は毎日病院へ通っていたので、その間、家族誰もがそれ等の店には行かなかった。
退院後事情を説明しながら蕎麦屋へ行ったが、その嫁さんはブログを読んでいて事情を理解していたようであった。だが、他の店の主人たちはどう思っているであろうか? 私が店主の立場だったら気になってしまう。なぜ来なくなってしまったのだろうか? 何か気分を害することを言ってしまったのだろうか? などと考えてしまうかも知れない。床屋のオヤジさんなど、いくら100年に1度の不況とはいえ、家で刈っているなどとは思はないであろう。よその店へ移ってしまったと思っているかもしれない。
少しでも早く床屋へ行って安心させてやりたいが、11月初めの手術の際に、耳の上3cmから下へモミアゲまで総てを剃られてしまった。まだその部分の伸びが足りない感じもするのだが、近いうちに出掛けなければと思っている。

蓄尿器

2008-12-16 07:39:51 | Weblog
何年振りかで入院した私にとっては、病院に対するイメージがいろいろと変わった。先ず“蓄尿”に関してである。
それなりの設備の整った病棟でもトイレに関しては不満があった。必ずと言ってもいいほど、トイレの一角には名札の付いた尿を貯めてある大きな壷の棚が存在していた。検査のため必要な措置であろうが、当然の結果として独特の臭いは避けられず、不快な思いをさせられたものだ。
だが、この度の病院では違っていた。トイレの奥に「蓄尿器」なるものが設置されていた。48時間の尿の量を計る患者それぞれにカードが作られ、カードを挿入し氏名を確認すると手前の蓋が開き、尿を入れることになる。その場で尿の量と比重が表示される。
「蓄尿器」とはいっても溜めておく訳ではなく、計量するだけのようで臭いは生じない。後で看護婦さんがその機器を操作すれば各自のデータがプリントアウトされる仕組みになっているようだ。
私の情報不足のせいかは判らぬが、初めて見るこの装置には感心した。ただ、無造作に段ボール箱に投げ入れられた使用後の紙コップを、もう少しスマートに処理できたならとの感想はある。

ブログ再開

2008-12-14 07:15:46 | Weblog
久しぶりに、本当に久しぶりにこのブログに戻ってくることができた。
この度は舌癌に魅入られ、舌の一部削除手術を受け、更に、転移していたリンパ節の削除手術をも受け、10月から12月に掛けて、1ヶ月半もの間を病院で過ごした。入院したら、その間はパソコンともお別れのつもりでいたが、有難いことに全くの絶縁という状態には至らずに済んだ。
病棟には「ディルーム」と呼ばれる集会施設があり、テレビ、自動販売機、公衆電話、冷蔵庫、畳スペース等があり、24時間、面会や食事の際に利用できた。然も、1台ではあったが予想もしていなかった無料のパソコンが設置されていた。
そうした訳で、最低限のコメントは発信でき、また皆さまからの有難い励ましの気持ちを受け取ることもでき、大変便利であった。
そんな入院生活も終わり自宅へ戻ったが、抗癌剤の影響か以前のようにブログに打ち込む気力も湧いて来ない。しかし、お陰で“病院ネタ”も集まったことでもあるし、少しずつでも以前のような生活に戻れればと期待している。