一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・大庭美樹女流初段④

2009-09-11 00:19:30 | LPSA金曜サロン
8月21日のLPSA金曜サロン、昼は大庭美樹女流初段、夕方は船戸陽子女流二段の担当だった。
7、14日は私用があり、サロンに訪れるのは3週間ぶりだったが、かなり久しい気がした。
ドアを開けると大庭女流初段のお顔が見え、なぜだかホッとする。大庭女流初段は、この約1ヶ月前に行われたマイナビ女子オープンの予選対局で敗退し、かなり熱くなっていたそうだ。ウソかホントか知らぬが、
「これからは自分の指したいように指す!」
とまで言い切ったそうで、大庭女流初段も熱い魂の持ち主なのである。
このブログの読者ならご存知のとおり、大庭女流初段は受け将棋だ。6月に行われた「ときのきカップ」で、船戸陽子女流二段を相手に、☖2三金、☖1二香と渋く辛抱した手は、いまも鮮烈な記憶として残っている。
しかし、受けばかりではストレスがたまってしまう。その大庭女流初段が指したい手を指す、ということは、いままでの受け将棋に、攻めの将棋をプラスすることなのではあるまいか。そうなれば攻守のバランスがよくなって、これからは一皮向けた大庭将棋が見られるかもしれない。
そんな大庭女流初段との指導対局は、私の居飛車に大庭女流初段の向かい飛車となった。この陣立ては3局連続である。
大庭女流初段にはいつも序盤で作戦負けするので、今回も慎重に駒組みを進めたが、やっぱり不利になってしまった。しかしそこから私も反撃に出て、なんとか五分の形勢に戻す。
中盤から終盤にさしかかるころ、大庭女流初段が、☖6五歩とじっと打った手がどうだったか。これは駒取りの先手ではないので私に手番が回り、有利を意識した。☖6五歩では☖6六歩☗同金☖6五歩☗6七金と指せば、1歩の犠牲で先手を取ることができたのだ。
このあたりが大庭女流初段、まだ受けの棋風が意識下にあったのかな、と思う。
最後、私が大庭玉を受けなしにすると、大庭女流初段が王手を掛けてきたが、冷静に逃げて、なんとか勝つことができた。
将棋は相手玉を詰ませて勝つのもいいが、王手ラッシュから逃げのびて勝つのも、プロっぽくていいものである。
大庭女流初段は、9月9日の女流王位戦予選では残念ながら敗れてしまったが、まあ、相手が山口恵梨子女流1級では、私もなんとも言えない。
ともあれ「リニューアル宣言」した、大庭女流初段の今後の活躍に期待したい。
コメント (3)
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