一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・藤田麻衣子女流1級④

2009-09-03 00:14:11 | LPSA金曜サロン
旧い話になるが、7月31日のLPSA金曜サロンは、昼が藤田麻衣子女流1級、夕方が神田真由美女流二段の担当だった。
藤田女流1級との指導対局では前局、ピンク攻撃を受けながらも、平手6戦目にして初白星を挙げることができた。その日は当初北海道へ旅行するつもりだったのだが、取りやめにして本当に良かったと、幸せな気分に浸ったのを覚えている。
かつて大山康晴15世名人は、「タイトルは、獲って、防衛して初めて一人前」と言った。その伝で言えば、指導対局も1回勝っただけではダメだ。連勝して初めて、その実力を認めてもらえるのだ。
7月31日は、東京・将棋会館でLADIES HOLLY CUP・井道千尋女流初段VS山口恵梨子女流1級の公開対局があったが、その観戦を振って、駒込での藤田女流1級との指導対局を優先したのだった。
指導対局開始。この日は私の☗四間飛車に、藤田女流1級の☖左6四銀戦法だった。藤田女流1級は公式戦やLPSA公認棋戦などで居飛車穴熊を採用することがあるが、生意気を言わせてもらえば、藤田女流1級は急戦が棋風に合っていると思う。聡明な藤田女流1級のこと、あらゆる定跡を頭に叩き込んで臨めば、たいていの将棋で優勢になれる気がする。
本局は思いきりよく☖7五歩と仕掛けてこられたが、☖4二金上と☗9八香の交換が入っている。これがのちの変化にどう影響するか。☗9八香では☗3六歩と玉の懐を拡げたかったのだが、26日に行われた社団戦の1局目で、☖7四歩を突いたために☗8六桂で玉のコビンを狙われ、逆転負けの一因となってしまった。それが頭にあって、どうしても☗3六歩を突けなかったのだ。これが実戦心理である。
☖7五歩~☖8六歩~☖7二飛~☖7七角成に、すぐ☗同桂と角を取らず☗7三歩と飛頭に叩くのが習いある手筋。以下数手進んで、上手が☖5八馬と金を取らず、☖7五馬と引いた手がやや甘かったか。
局面の説明は省くが、私は9一で手にした香を☗3三香と打つ。これに☖同金と取ったのが敗着となった。以下☗4一銀☖4二王☗5二銀成☖同王☗4一角で、なんと上手王が即詰みになってしまったからだ。
「アレッ? 詰んじゃった…」
と藤田女流1級。
いつもはこちらがココセのような手を指して即詰みに討ち取られていたのに、珍しいことがあるものだ。しかし勝つときはこんなものである。
なお☖3三同金では危ないようでも王で取る手が正着で、以下☗2一竜なら☖4四王の早逃げが好手。これで上手の王は捕まらなかったと思う。1手すけば☖3九銀の反撃があり、これには玉が端へ逃げる1手で、下手は相当に危険な状態だったのだ。
最後はやや呆気なく、僥倖の勝利だったが、やはり勝てれば嬉しい。これでまたひとつ借金を減らすことができた。植山悦行七段は以前から「1局勝てば流れが変わりますよ」と激励してくださっていたが、はたして今後もその流れが続くだろうか。次の対局で勝利すれば、苦手意識(と、アマチュアが言うのもおかしいが)を払拭できそうだ。
なおこの勝利で、扇子サインラリー3本目の、初サインを得ることができた。最初の揮毫者が藤田女流1級とは縁起がいいが、この日は白扇が品切れで、名前の揮毫は後日となった。残念。
コメント (4)
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