一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

18日の「将棋ペンクラブ大賞・贈呈式」(前編)

2009-09-20 00:22:43 | 将棋ペンクラブ
18日(金)は、東京・四谷の「将棋ペンクラブ大賞贈呈式」へお邪魔してきた。
開演は午後6時半からだったが、地下鉄南北線に乗ると意外に近く、6時8分ごろに着いてしまった。1階のエレベーターで妙齢の美人を見かけたが、なんとなく、今回「話題賞」を受賞された、伊奈めぐみさんのような気がした。
会場の5階に上がるが、参加費を払うともうやることがない。仕方がないから受付付近をうろうろし、中倉宏美女流二段との将棋を思い出す。
たしか私が▲5七銀左から急戦を仕掛けて、失敗したような…と考えつつ、ふと顔を上げると、船戸陽子女流二段と、今回の大賞受賞者の鈴木宏彦氏が、エレベーターに乗って、階下の控室に移動するところだった。
船戸女流二段と目が合い、私が「あ…」と言うが、船戸女流二段は視線をそむける。私はうろたえながら、鈴木氏に「いつも鈴木先生の観戦記は拝見しております。いつも素晴らしいです、はい、はい!」とまくしたてる。完全に動揺していた。
昨年は、船戸女流二段が私を見るや歩み寄ってこられ、「良く書いていただいて、ありがとうございます」と言われた。それとくらべると、今年はエラい態度の豹変である。記憶が飛んだり、呆然としたり、今日は精神衛生上よろしくない。
6時半すぎになり、いよいよ開演。まずは木村晋介弁護士の、選考総評。
さすが弁護士というべきか落ち着いた語り口で、選考過程や各作品の受賞の決め手になったポイントを、簡潔に述べられた。
そして表彰状の授与。みなさん緊張しつつも、感激の面持ちだった。
そのあとは、受賞者のコメントである。秀逸だったのは「広島の親分」で文芸部門優秀賞を受賞した森充弘氏で、作品の裏話がおもしろかった。
挿し絵担当のバトルロイヤル風間氏は、ややウケが悪かったか。ジョークをひねりすぎて、キレを欠いたのが惜しまれる。
1階で見かけた、だいたひかる似?の美人は、やはり伊奈めぐみさんだった。息子さんの柊ちゃんは、「なぜママがあそこにいるの?」という顔をしている。
そんなめぐみさんもまた、「なんでワタシがここにいるの?」と戸惑い気味で、その雰囲気が可笑しかった。スピーチもブログ同様、短くもキレがあり、見事だった。最近「ダーリンは外国人」というベストセラーがあったが、めぐみさんのブログも書籍化してみてはどうだろうか。
西村一義・日本将棋連盟専務理事の音頭で「乾杯」。
しかし私の心は晴れない。マズかったのか…あの書き込みがマズかったのか…。
とふさぎこんでいると、船戸女流二段が近寄り、話しかけてくださった。私がよほど落ち込んでいるように見えたのだろう。船戸女流二段は、今日もエレガントである。そしてその顔は笑っている。良かった…。私の取り越し苦労だったのかもしれない。
まずは、のりピーのあの会見をどう見るか、の話をした。女性の視点からの考察には、さすがにうなった。
ところがここが私のイケナイところなのだが、つい調子に乗って、中倉女流二段の最新情報を話してしまった。またマユをひそめられるか…と危惧したが、「ああ、そうですか!」とふつうの返事だったので、拍子抜けしてしまった。
だけど、男性が喜ぶ編集の専門誌に、中倉女流二段が登場するのだ。もうすこし驚いてくれてもよそうなものではないか。それどころか船戸女流二段は、
「栞ちゃんてスタイルがいいし、バイクにまたがっている写真は、カッコイイと思いました」
と、平然と言う。
私のアタマには中倉女流二段とビキニ、月見栞の健康的な姿が交叉していた。そこへもってきて、いま私の眼前で、船戸女流二段が月見栞を語っているのだ。
私はまたもスパークしそうになった。
そこへ北尾まどか女流初段がいらっしゃる。北尾女流初段のフリー宣言は衝撃的だったが、多忙な毎日を過ごしているようだ。ブログも毎日更新し、将棋の普及に抜かりはない。
北尾女流初段考案の「どうぶつしょうぎ」は、いまや全国区である。日本将棋連盟は、北尾女流初段を特別表彰するべきであろう。
やがておふたりが場を離れ、私も冷静さを取り戻すと、石橋幸緒女流王位の姿が見えたので、15日のマイナビ本戦での勝利を祝福しておく。しかし「内容がよれよれだったんじゃないですか?」と付け加えたのは、余計な一言だった。
プロ棋士は皆さん、全身全霊を傾けて勝負に挑んでいる。それをただの一将棋ファンが、その内容について軽々しく批判をするものではない。
石橋女流王位は、苦笑いしていたけれど、失礼なことを言ってしまったと思う。この場でお詫びいたします。
三浦弘行八段がいらしたので、挨拶をする。
「羽生善治七冠王から棋聖を獲ったときは嬉しかったでしょうねぇ…」と、言わずもがなのことを言う。三浦八段は「はあ…」と答えるしかないではないか。ちなみに、三浦八段もスピーチの壇上に立ったが、ふだん無口の八段とは思えぬ、ファンと棋士との橋渡しを願う、温かいスピーチだった。
さてそんな最中でも、ステージでは抽選会が行われ、私の番号が呼ばれた(受付のときに渡された式次第にナンバリングがしてあるのだ)。これが最後の「当たり」だったそうだ。
ミニ色紙が何枚か残っていたが、熊倉紫野女流初段揮毫の「楽」があったので、それを頂戴する。ちなみに昨年は、野田澤彩乃女流1級の「彩」を頂戴した。
石橋女流王位、船戸女流二段の3面指し指導対局が始まる。また私を船戸女流二段の前にすわらせようとする会員がいたが、まだアタマがスパーク中なので、遠慮しておく。
湯川博士統括幹事がいらっしゃる。
「一公君、キミの船戸さんの話はよく分かった。だけどすこし飽きたな。次は別の女流棋士を書いてくれ」
はああ? ワタシ、連載してるわけじゃないんですけど…。
しかし湯川幹事のこの主張、一見無謀のようだが、一理あるのだ。原稿のやりとりにギャラが発生すれば、こちらは断ることもできる。しかし「無償」だと、従わざるを得ないのだ。この逆説的な感じ、このブログの読者の皆さまに、分かっていただけるだろうか。
午後8時半すぎ、とりあえず贈呈式が終了。このあとは二次会である。当然船戸女流二段も同席するだろう。もちろん私も参加する。ここが最大の勝負どころである。昨年同様、同じテーブルにすわれれば、湯川の旦那がいても構わない。私は気合を入れて、二次会の会場へ向かった。
(つづく)
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