いいしらせのグッドニュース[パート・Ⅱ]

グッドなテーマを、グッド・テイストでお伝えします。

米国には、オバマさんが出現した。

2009-01-07 01:10:07 | Weblog



顔が見える、期待される政治家は、なんと言ってもバラク・オバマに異論は
ないだろう。新しい年の1月20日に、その大統領は生まれる。それからの
100日間で大統領はどんなメッセージを発してくれるのだろうか。我々は
様々な気持ちで待ち望んでいる。希望ももちろん欲しいが、心に確実に届く
メッセージが欲しいのだ。

フィナンシャル・タイムズ 2008年12月23日初出。12月29日(月)掲載
のエドワード・ルース氏の記事の中に興味深い一節があった。
歴史学者で作家でもあるそうなダイアナ・シーツさんは独自の、これまで
あまり言われたことのない説明をしているそうだ。オバマ氏はアメリカ初
の「ポストモダンな大統領」になるのだそうで、オバマ氏は、有色人種の
学生を優遇するアメリカの「ポリティカリー・コレクト(政治的に正しい)
」な大学システムの典型的な産物なのだという。
「ハーバード・ロー・レビュー」の編集長時代にオバマ氏が何も論文を発
表しなかったのは、何か特定の問題について特定の立場に立って主張すれ
ば、政治家になった暁に、特定グループの有権者の支持を得られなくなる
からだ——というのが、シーツさんの見解だそうだ。(オバマ氏は、いわゆ
る「議会通路を越えた反対側」に手を差し伸べてみせた。選挙戦を通して、
頭から疑ってかかって否定する声に昂然と立ち向かい、国民を奮い立たせ、
「超党派的イメージ」というものを政治的なアート作品、芸術の域に達す
るものにまで高めて見せた。という、このあたりを指しているようだ)
「バラク・オバマは素晴らしい人だ。けれども同時にいかにも典型的な、
現代アメリカの大学教授的な人でもある。つまり、今のアメリカの大学で
学者にとって大切なのは、終身地位を獲得するために、何か特定の強い主
張をしないことであって、そういう大学世界の一員になるということは、
あらゆる真実は相対的であるという考えを受け入れるということだ。また
アメリカの大学というのは、アイデンティティーを傷つけられたと不満を
抱いている人たちの坩堝だ。そういう側面が、大統領に好ましいとは思え
ない」ということなのだそうだ。こういう意見のシーツさんはごくごく少
数派である、ということではあるが。

それにしても日本は、人材難だ。総理大臣に耐えうるヒトがいないのか。
われわれの精神を持ち上げられる、気持ちを元気にしてくれる人材がこの
国には育たないのか。戦後の学校教育など社会環境になにか致命的欠陥が
あるのだろうか。
  
が、もうひとり目が離せない男・政治家がいる。フランスのニコラ・サル
コジ大統領だ。あの下から見上げるような目つきは関心できないが、注目
株ではある。最近こんなにキャラクターを感じるヤツ・人材も珍しい。パ
リに詳しい友人によると、大陸つづきの、民族の混沌とした国とその歴史
が一枚も二枚もしたたかな人材と方策を生み出すのだそうだ。それはそう
だろう。アメリカはそういう意味では多民族の国だが、わかりやすい国だ、
日本も全くそういうことだろう。わかりやすい単一の島国であるが、わか
りやすいのに、またまた絶望か。




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