Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

大学のもう一つの役割とは?

2009-10-22 | 水圏環境リテラシープログラム
都内大学院生(社会人入学生 三菱UFJリサーチ&コンサルティング研究員)が水圏環境リテラシー教育推進プログラムに関する取材に来学。

 1 環境意識を持つ市民を育成し,地域社会を作っていくには,環境教育の実践が必要である。社会の要請にこたえるためには,その環境教育の仕組みをどうやって作っていくのか,そのための枠組みはどうあるべきか。
 2 その上で,文科省の現代GPはどのような役割を果たしているか?
 3 最近,大学の傾向として環境調査のスペシャリストを目指す向きがあるが,その点についてどう思うか?

 これらの質問は,環境教育活動の主体者にとって的を得た質問だ。大切なことは,大学の社会連携であろう。社会連携とは大学の知識を活かしつつ,地域の問題解決に当たる,地域住民のために大学が関わりながら地域のアウトリーチや教育を推進していくことである。
 
 地域と研究開発を繋げる分野が必要だ。アメリカの大学では,「シーグラントカレッジシステム」が存在し,研究分野とアウトリーチ,教育活動分野の両方の機能を持ち,それぞれが専門家として分担し活躍する。地域住民だけでなく,政府機関にとっても,地域の実情をよく理解した大学の存在はメリットが大きい。

 アメリカにはシーグラントカレッジが32カ所有り,それぞれの大学に設置されている。年間50億円の予算が政府から市急されっる。政府機関であるNOAAと直結した活動を実施している。日本においても,地域や政府と直結するしくみや,大学の専門機関設置や人材育成のプログラムが必要であろう。