Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

国際エコツーリズム拠点形成in 川内

2014-10-28 | 水圏環境教育
閉伊川沿いは,実に美しい場所である。自然と人とが共存している。とオーストラリアのビリーは語った。
閉伊川沿いを走る国道106号線の中間地点,川内は実に日本的な場所である。美しい川と自然の景観,そして人々の暮らし。
大学院生が修士論文の研究のため川内にあるやまびこ館に週末に常駐しています。ぜひ,ご訪問ください。


「天然 宮古 さくらます鮨 海を知り,川に学ぶ」 本日より発売となりました。

2014-10-28 | 水圏環境教育

なぜ,美味しい日本の天然魚が世界で一番安くたたかれ、高い輸入魚を食べるようになったのか。
大量に出される売れ残りの廃棄物。
なんとかして,日本の天然魚の価値を高めたい。それを変えるのは教育しかない。
そう考えた東京出身の魚屋さんが私の研究室を訪れたのが2月でした。

魚屋さんは4月から大学院生になりました。私は魚のさばき方を教わっています。
4月から学生になった魚屋さんと閉伊川のサクラマスをテーマにした研究を一緒に考え、地元の皆様そして多くの皆様にお世話になり,
「天然 宮古 さくらます鮨 海を知り、川に学ぶ」を開発する事が出来ました。皆様ありがとうございます。
ただのお鮨ではありません。地元でもなかなか手に入らない天然のサクラマスを使っています。

海外の養殖ものではありません。天然の日本の最高級の食材,遡上前(海で栄養をたっぷり蓄えて川に上る寸前)のサクラマスを使っています。また,お鮨と一緒に副読本「よっしぃ博士のサクラマス教室」とアンケート用紙が届けられます。

お鮨を食べて興味を持って頂いたら「よっしぃ博士」と「もっくん(東京港区在住の小学4年生を想定しています)」の会話を通しサクラマスの生態を学びましょう。
そして森・川・海と人とのつながりの大切さを理解しましょう。アンケート調査にご協力頂きました方には,ささやかな記念品を贈呈します。

本日発売されたJAL機内誌「アゴラ」11月号に掲載されました。
どうぞよろしくお願い致します。

注文は,miyakomasu@gmail.comで受け付けています。

売り上げの一部は環境教育活動の支援として水圏環境教育活動に提供されます。
皆様どうぞご協力の程お願いします。


ヨコハマ海洋市民大学第2期スタート!

2014-10-25 | 水圏環境教育
ヨコハマ海洋市民大学第2期がスタート!
今回は地元の横浜在住の石井さんと一緒に登壇しました。
まず,水圏環境リテラシーについてお話をさせて頂きました。
リテラシーというと結構最近は,メディアリテラシーとか,情報リテラシーとか,様々使うようになりましたが,
実際にリテラシーというと定義が様々で使う人によってまちまちです。
そこで,しっかりと定義する必要があると言うことで,お話をさせて頂きました。

水圏環境リテラシーとは
「身近な水圏環境を科学的に観察し,水圏環境に関する諸問題について人々とともに考え,総合的概念である水圏環境リテラシー基本原則を理解し,広い見識に基づいて責任ある決定と行動をとり,それらをより多くの人々に分かりやすく伝えること」(「日本の海洋資源」,「水圏環境教育の理論と実践」)ぜひ,ここで皆さんも議論を深めて自然の摂理を理解し,責任ある行動と決定,そして伝えて下さい。

教育とは人々が自分自身の能力を最大限に発揮して幸せな人生を送る状態になることを目指すものです。

水圏環境リテラシーはまさに,教育です。

とお話ししました。

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その後,石井さんにこれまでのヨコハマでの取り組みをご紹介頂き,皆さんで議論を深めました。

話題の中心は,下水道の処理水は本当にきれいなのか?
下水道処理施設に負荷を与えない方法とは?
合成洗剤の功罪
重茂漁協が実践するわかしお石けん運動
ある芸能人は石けん,シャンプーを使わない。
最終的には海と人間との関わりを真剣に考えた90分でした。

最後に,日本の海洋資源をご購入頂きました。
ご購入頂いた皆様,ありがとうございました!
売り上げの一部は「子供たちの明日のため」に水圏環境教育活動に活用いたします!
今後ともどうぞよろしくお願い致します。



岩手県知事に日本の海洋資源を手渡しました。読んでくれるかな?

2014-10-22 | 水圏環境教育
昨日,いわて文化大使の集いがありました。達曽拓哉岩手県知事に日本の海洋資源なぜ世界がねらうのかを手渡ししました。
最近,地方消滅という前知事の書かれた本が出ていますが,そのさらに先を具体的に提案した内容です。
その要は自律的海洋資本です。自律的海洋資本は海洋資源,海洋インフラ,そして海洋制度資本から成り立っています。
この三つのバランスが取れてはじめて自律的に海洋資源を有効に活用でき,生活が豊かになるのです。
本書ではその具体的な3つの内容について書かれています。


大槌町長と面会し地元高等学校に水産コース設置を提案しました

2014-10-19 | 水圏環境教育
大槌町長と面会し地元高等学校に水産コース設置のメリットを提案しました。
岩手県には明治時代~戦前にかけて沿岸部18校の高等小学校(今で言うと中学校1年生~2年生でしょうか)に職業の学科が設置されていました。その中ではもちろん水産もあったはずです。
自然度の高い岩手のような環境を持つ場所において,豊かな水産物を活かさない手はありません。
地方の人口減少が叫ばれる中,地元の資源を活かした探究的な学習こそ,地域を活性化させ、持続可能な産業を自ら興し,誇りを持って地元で生きる知恵を生み出すことが可能となるのです。

水産教育を根を張って出来る場所を設けようではありませんか。
それには理由があります。震災復興で地元の水産業発展に一翼を担っている卒業生を見て確信しました。
水産教育は災害復興のレジリアンスと密接に関わっていると。
卒業生に聞くと水産業に誇りを持って仕事をしています。今あるのは水産高校のおかげだと。
また,地元高校生のアイデアは地域の人々に希望を勇気を与えてくれます。
マグロ油漬け缶詰,サケ中骨缶詰などなど高校発の商品は地域産業を盛り上げてくれている実績があるのです。
東大の先生とも連携が出来ています。海洋研究コンソーシアムの拠点となっています。
海に囲まれた日本では地域資源を活かして活用する水産高校は沿岸域の市町村に一校づつあっていいと思っています。
かつて岩手の高等小学校18校に職業科があり沿岸部に設置されていたように。




ニッセイ財団表彰式に参列ならびに第1回全体研修会

2014-10-17 | 水圏環境教育
この度,閉伊川流域における環境教育の活動をテーマにした研究活動がニッセイ財団から助成を受けることになり,京都において開催された授賞式に参列した。
なぜ,京都かというと総合地球環境学研究所での共同研究員という身分で取り組んでいるからである。
私からも質疑応答を入れ45分間の時間を頂き,閉伊川大学校の取り組みを紹介した。
閉伊川大学校の特徴は,水圏環境教育の一環として実施していることである。
共同研究者は文化人類学者,環境社会学者が多く,水圏環境教育の実践家は私と参列した地元メンバーのみであるが,非常に中身の濃い議論が出来た。
もともと学問の手法が異なる状態で,熱心な議論が出来るのは
閉伊川という具体的な場所を対象としてそれぞれの異なる立場から,持続可能な社会システム構築へ向けアプローチしようとしていることが大きいと思っている。
しかし,いまだに知識構築共同体の立場の人々は学習共同体の立場に対して折り合わないものとして見ているところがある点は,現実的でない。
確かに,知識というものは共同体の中から構築されていくものであるが,それだけでなく学習共同体の要素も必要であると経験上確かであると思っているからだ。
特に、水に関する内容は,以外と気づかないことが多く経験知や在来知だけでは対処できない課題があり,学習によってレジリエンスを高める方向へと導かれていくのである。
今回の震災復興を思い返して欲しい。水産教育は、レジリエンスにもそして早期復興にも大きな効果をもたらしたと思っている。
両者のバランスをとりながらより良い方向に導いていくのが教育プログラム上最も重要である。