幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

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 死ぬ理由

2013-09-15 01:12:23 | Weblog

 
 
 死ぬ理由を探したりしない
 
 そこらへんに転がっているカナブンの死骸
 
 きっと交尾した後に死んだのだ
 
 甲虫の羽根はまだエメラルドのように光っているのに
 
 沢山の蟻がたかって食い散らかしている
 
 宝石は死ぬと腐り
 
 また卵から孵化する
 
 それを誰かが貪り
 
 夏が蒸発する
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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