幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

存在との対話 2

2015-11-02 20:08:33 | Weblog

存在との対話 2
Talks with the existence 2
oil on F10 canvas


南の海に

三角形の岩が3つ繋がった無人島がある

満月の夜になると

全てを見渡す白い目が現われ

黄色い月の光に照らされた万物を見る

逆に、全てを見渡す白い目は

存在する全てから見られている

ラフレシアの花が咲き

鍋には煮え立った黄金が吹き零れる

総ては光を持っている

極彩色の光だ




天使が公衆便所で立ちションベンをしている

それを見ている小さい方の天使は

満月の夜の光に照らされて

洗面台にもたれている

場末の街にも見えるが

路端にはラフレシアの花が咲き

花弁はすでに腐り始めている