幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

もう7月半ば・・・

2009-07-15 00:02:04 | Weblog

 
 
 クーラーの風が
 静かに
 湿った肌を乾かしていく
 
 東京の夜は
 窓を閉め切って
 クーラーを低めに設定して
 照明を暗くして
 部屋に閉じこもっているに限る
 
 TVも
 ニュースも
 ネットも
 チューブも
 メールも
 つまらないから
 
 たとえば
 詩を書くなんていいかもしれない
 
 ただし
 その詩が読んで面白いものだったら・・・
 
 でも人間
 そんなに独創的な言葉なんて思いつかない
 
 言葉と言葉の色彩配列
 緑の横にはオレンジの補色を
 
 つまり
 生と死
 性と死
 っていう常套手段
 
 たとえば海
 
 それがフランス語のラ・メールなら詩的だけど・・・
 その色彩にはフランス語のデジャビュがよく似合うかもしれないけど・・・
 日本語の海には
 塩辛い風が吹いていて
 漁師の唄がお似合いかもしれない
 
 つまりこうなる
 
 イワシ漁の海
 塩辛い水しぶき
 剥がれたうろこ
 太陽で白くじゃがれた
 漁師の唄
 
 つまり
 もう七月だから
 太陽が蒸し暑く
 九十九里で海水浴なんていいかもしれない
 
 もし東京にいるのだったら
 海=近海ってそれくらいしか思い浮かばない
 湘南なんて嫌だし
  
 でも、一番いいのは、
 部屋に閉じこもってクーラーにあたっていること
 
 そして、
 スケッチブックに
 想像で
 火星の海をドローイングしたり
 そこに
 アンドロイドがいたり
 
 そんな自由思考を
 連想ゲームのように
 自動書記するのが
 案外たのしかったりする
 
 でもそうも言っていられない
 
 もう7月
 
 そろそろ始めなくてなならない・・・