outdoor life by mizota

ヨットでのクルージング日本の名山に登るキャンピングカー旅ダイビング野鳥撮影ジギング等溝田正行がした事する事を報告します

高山病の症状と対策

2013年11月08日 16時39分16秒 | 退職生活
日本でも富士山に登って高山病になる人が居るようですが、富士山で高山病になって、死んだと言うのを聞いた事は有りませんから、3800メートル程度なら、死に至る事は無いのだと思います。

僕らはヒマラヤではアンナプルナBC.マレーシアのボルネオ島のキナバル山、ヨーロッパのアギュードミディと、4000メートルを少し超えた山に、いままで三度登ってますが、多少の息苦しさや高山病を感じた事はあっても、命の危険を感じた事は有りませんでした。

それが油断に繋がった、と言えない事もありませんが、今回は4800メートル辺りから、[死]がすぐ近くにあると感じました。

高山病は人によって、色々な症状となって現れます。

現れる標高も様々ですが、今回の美由紀を振り返ると、4000メートル近くになったときに、足の運びが急速に落ちました。

その頃の僕は、平常通り動けましたが、明らかに空気が薄いと感じて、出来るだけ深呼吸をし、特に息を吐ききるように心がけました。

4200メートルの小屋に着いた時、美由紀は頭痛を訴えて居ましたから、息が充分吐ききる事が出来て無かったのだと思います。

小屋で二泊して、高山病のクスリを飲んでると、頭痛は収まって来ました。
しかし相変わらず動きは緩慢で、本調子には程遠い状態でした。

ジリを出て、ここまでに15日掛かって居たので、疲れも溜まっていたと思います。

今考えれば、ここで本調子になるまで、何日でも休んで高度順応すれば良かったのでは?と思いますが、その頃の僕らはジリからずっと半月も食べてきた、エベレスト街道の食事に飽きていたんで、はやく登って仕舞いたいと言う思いが強かったです。

これを言い換えると、ジリから歩かず、ルクラに飛行機で来ていたら、食事の飽きもそれほどでなく、待てたかも知れません。

もうひとつ、前回行ったアンナプルナ街道の食事を想像していたのが、エベレスト街道ではメニューが半分しか無い上に、味も良くなかったです。

またアンナプルナでは二ヶ所であった温泉が、一つもなく気分良く休養出来ないだけでなく、常に寒い思いをしてました。

この様な事も、高山病を克服出来なかった理由だと思います。

4200メートルを出発した後も、頭痛は収まってたものの、美由紀の足取りは重く、足を引き摺りながら、コースタイム2時間の所に4時間掛かりました。

そこで再度の高度順応をしたんですが、殆ど効果は有りませんでした。

ここでもう一度4200メートル迄下って居たら、違っていたかも知れませんが、早く登って仕舞って日本食を食べたいと思う気持ちから、翌日コースタイム2時間の5000メートル近くを目指してしまいました。

息苦しそうで、重い足取りに加えて、幾分顔も浮腫んで居ました。

その上に時々止まって目を瞑り始めたので、かなり危険な状態と感じましたが、小屋までの高度が殆どなくなってたので、小屋に向かいました。

小屋に着いたすぐは少し元気を取り戻した様に見えたんですが、荷物を下ろすと眠り始め、立っていても座っていても、食べていてもすぐに眠ってしまいます。

この時点で翌日から下山と決定したんですが、今思ってもかなり危険な状態だったと思います。

5000メートル余りで高山病で冷たさを感じず、凍傷で全部の指を切り落とした人もいます。

小屋の布団の中で、凍死する人もいます。

5千メートルを超えると、夜はマイナス20度、昼でも太陽が出ないと完全なマイナス世界です。

頭痛、不眠、食欲不振、多眠、便秘、下痢、目眩、鼻水、難聴、痺れ、血圧異常、脈拍数異常、歯痛、味異常等々。

高山病は人によって、また程度によって、どの様に現れるか予測出来ないそうです。

しかし死に至る前に、高山病の症状は出ます。

本人は気づかない場合も多いそうですが、回りが気をつけていたら死ぬ事だけは防げると思います。

ヘリコプターで救助される前に、適切な判断をすることに、勇気を出して下山することも大切だと思いました。

最後に、今回の高山病発症と途中リタイアの原因は、高齢にも関わらず、自力で重いバックパックを背負って、ジリから登り始めた事にあると思います。

まあでも生きてるから、充分です。

それにしても、酸素無しで8000メートルに行く人が居るなんて信じられません。

日本の女お笑い芸人が、マナスル登ったらしいけど、ほんまに尊敬します。

まあ皆さんも5550メートルのカラパタールに挑戦してみて下さい。

言ってる事が解りますから、、、、






コメント
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