喜多院法興寺

住職のひとりごと

死刑か無罪か苦慮する裁判員

2012-03-18 06:20:43 | Weblog
3月17日付 よみうり寸評
 {〈寝る前に星空が見えたが、夜が明けて一面雪化粧であれば、雪が降るのを見ていなくても夜中に降ったことが分かる〉さいたま地裁で12日に開かれた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判で、検察側が読み上げた論告の一節だ。
◆被告が男性3人を殺害した直接的な証拠はない。しかし、練炭などの間接証拠に照らせば、被告の犯行であることは間違いない、と検察は身近な情景を引き合いに主張した。
◆例えが適切かどうかはさておき、難解な法律用語が飛び交った一昔前の法廷と比べると隔世の感。裁判員制度がもたらした大きな変化だ。
◆ただ、裁判は様変わりしても、間接証拠の評価が極めて難しいことに変わりはない。検察が示した証拠で立証は尽くされたのか。裁判員はつぶさに精査しなくてはならない。
◆検察は死刑を求刑した。弁護側は殺害を全面否定し、13日に結審。双方、「社会常識に照らし、判断を」と訴えた。判決言い渡しは4月13日。裁判員の在任期間は最長の100日に及ぶ◆その負担、重圧は、いかばかりか。}

 直接証拠の乏しい、この事件を裁判員制度で素人の人たちで、死刑か無罪かを決断するのは、非常に難しい。疑わしきは罰せずなのか、間接証拠の積み上げで、3人の死亡原因は同じ練炭による一酸化中毒であれば、自殺と言うことは非常に不自然であろう。木嶋佳苗被告が練炭やコンロを大量に購入も非常に奇異に感じる。また、法廷での木嶋佳苗被告の言動や、ふてぶてしい態度にあきれた。裁判員裁判に選ばれた人は、悩みぬくことか想像できる。プロの裁判官が白黒出来ないものを素人に押しつけるのは、おかしく感じる。