喜多院法興寺

住職のひとりごと

制御不能で原発の逆襲にどう対処出来るか

2011-05-10 06:52:43 | Weblog
5月10日付 編集手帳 読売新聞
 {バイオ技術により、 見世 ( みせ ) 物 ( もの ) 用として現代によみがえった恐竜がテーマパークの 檻 ( おり ) を破り、人間を襲う。映画にもなったマイクル・クライトンの小説『ジュラシック・パーク』(早川書房)である。
◆恐竜狩りに出動する監視員にテーマパークの経営者が尋ねる。私の恐竜をどうするつもりだ? 監視員は答えた――「そいつは主語が逆ですね」。こちらがどうこうするんじゃない、事態はもう、恐竜が俺たちをどうするかという段階なんです、と
◆物事が制御不能に陥ったとき、主語は逆転する。福島の原発事故現場ではいま、主語の逆転を許さない懸命の作業がつづいている。人間が原発を制御し、「原発が人間をどうするか」という悪夢を現実にしないための闘いである。
◆静岡県の浜岡原発では全原子炉の停止を菅首相が要請し、中部電力も受け入れた。浜岡原発は30年以内に87%の確率で起きるとされる「東海地震」想定震源域にあり、妥当な判断である。放射能を閉じこめる“檻”に隙はないか、他の地域にある原発も安全確認を急ぐべきだろう。
◆主語はあくまでも、いつまでも、「人間」でなくてはならない。}

人間が原発という怪物を作り出し育ててきた。どんなときでも原発は言うことを聞くと思っていたのは、人間のおごりだ。原発は人間の弱さ知り、好き勝手な本性を現した。放射能は人間が弱いことを知り、人間を威嚇し出した。人間は慌てだし、打つ手は後手後手で、どうすることも出来ない。人間のあらゆる叡智を出して、原発を眠らせてもらいたい。浜岡原発では全原子炉の停止は、唐突と言う人もいるが、賢明な処置だという事が、近いうちに分かると思う。


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