喜多院法興寺

住職のひとりごと

米アップル社のジョブズ会長が5日、死去

2011-10-07 06:22:30 | Weblog
10月7日付 編集手帳 読売新聞
 {いろいろな臓器の細胞に変化できる万能細胞「iPS細胞」は生みの親、山中伸弥・京都大学教授が名づけた。「誘導された多能性を持つ幹細胞」を意味する英語の頭文字だが、「i」だけがなぜか小文字である。
◆米アップル社の携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」のように親しまれ、普及しますようにと、祈りをこめた命名という。生命の未来を変えるノーベル賞級の知見でさえ、その独創性にあやかりたいと願う。
◆携帯電話、携帯端末…美しいデザインと使いやすさで世界的なヒット商品となった“i”の数々は日本でもおなじみである。
◆創業者でアップル 即 ( すなわ ) ちその人といわれたスティーブ・ジョブズ氏が56歳で死去した。言うなればたった一人で夢を追い、世の中を面白く、楽しく、変えてくれた経営者をほかに知らない。
◆早世した音楽家や詩人を思うとき、彼らが長命を保ったならばどんな曲や詩を残しただろうかと考えることがある。モーツァルトの書かれざる交響曲や石川啄木の詠まれざる短歌が宙を 彷徨 ( さまよ ) っているように感じるときがある。生まれざる「i…」は――ふと、物思いに浸る。}

 ジョブズ氏は20代前半友人らと「アップルコンピュータ」を創業し、84年にはマウスを使って簡単に操作できるパソコン「マッキントッシュ」を送り出した。その後も、携帯音楽プレーヤー「iPod」や、スマートフォン「iPhone」などを次々とヒットさせた。独創的で自由な発想で、時代を先導する製品を次々と送り出した。人々の生活様式も一変させた希代の経営者だった。「iPod」の発売で、ソニー独占がしていた携帯音楽プレーヤー市場を一気に追い越した。使い良さとデザインが美しく洗練された商品。その商品とサービスの魅力をわかりやすく伝える力も抜群だった。ジョブズ氏の経営手法は世界の企業経営者にも大きな影響を与えた。