喜多院法興寺

住職のひとりごと

ねたみの脳内メカニズム解明「他人の不幸は蜜の味」

2009-02-13 09:25:19 | Weblog
時事通信
 {ねたみや他人の不幸を喜ぶ感情に関する脳の働きを、放射線医学総合研究所(千葉市)などの研究チームが明らかにした。ねたみは脳内の「痛み」に関する部位が働き、ねたむ相手の不幸で「報酬」にかかわる部位が活動していた。13日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 被験者は健康な大学生19人。学業成績や就職先、所有する車など、平均的な大学生を主人公(被験者自身)とし、進路や興味分野が主人公と同じで成績などが優秀な同性A、分野が異なり優秀な異性B、分野が異なり平均的な異性C-の3人の大学生が登場するシナリオを読ませた。

 自己評価によるねたみの程度は、学生Aに対して最も強く、Bにはその半分程度。Cに対してはほぼなかった。脳の活動を機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)で調べたところ、ねたみを感じる時、身体的痛みの処理にかかわる「前部帯状回」という部位が活動しており、ねたみが強いほど活動が高かった。

 次に、学生AとCに食中毒や車のトラブルなど不幸な出来事が起きるシナリオを示し、うれしい気持ちの程度を自己評価してもらった。Aに対しては中程度感じ、Cには全く感じなかった。fMRIでは、Aの不幸に対し報酬系として知られる「線条体」という部位が活動しており、喜びが強いほど活動が高かった。}
 
 昔から「他人の不幸は蜜の味」と言われている。特に自分のライバルと思う人間、手の届かないエリートに対して、他人の不幸を喜ぶ度合いが高い。テレビ、雑誌でも人気芸能人のスキャンダルに人気がある。これも「他人の不幸は蜜の味」だと思う。本来、他人の不幸を一緒になって悲しんであげられる人にならなければと、思うが、人には仏の心と鬼の心の両面をもっている。現代の殺伐とした世の中では、他人を思いやる心などないのかも知れない。