ガリレオが、1609年晩秋、手製の望遠鏡を宇宙に向けて月を観た。
ついで、オリオンの三つ星や“すばる(プレアデス星団)”を観た。
ガリレオのすばるのスケッチは画像の通り。
先日のページに記したとおり、彼の望遠鏡は口径4㌢の30倍程度のもので、
透明度もおそまつ、色収差もひどかったろうに、見事な観察眼だ。
このスケッチを見ていても、彼の震えるような感動が伝わってくる。
我々も、初めて、すばるを視野にとらえたときは、涙が出るほど感動する。
その思いは、時代を問わず同じなのだ。
彼は、まわりの人々にも「まあ、見てみろ」と言ったはずだ。
人々はあるいは信じなかっただろうし、まやかしだとして拒否した人もいたろう。
でも、子どもは素直に歓声をあげたのではなかったか。
声高な地動説の発表で宗教裁判にかけられるエピソードも興味のあるところだが、
私は、世界で最初の望遠鏡を使って夜空を見た男の“ふるえ”に触れてみたいのだ。