うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

ガリレオ 2(望遠鏡)...(8205)

2008年11月09日 22時03分30秒 | うべプラネタリアン
眼鏡師の作ったおもちゃは、度の強い(焦点距離の短い)凸レンズと、
度の弱い凹レンズの組み合わせだった。
当時は、虫めがねからの発想だから、その組み合わせを疑うべくもなかった。
それでは、像を結ぶはずもなく、使い物になるような代物ではない。
ガリレオは、理論上、焦点距離の組み合わせは、逆でなければならないとして、
度の弱い凸レンズと度の強い凹レンズを、自分で研磨して、望遠鏡第一号を作ったのであった。
口径3㌢で倍率3倍程度のものだったが、理論が正しければ、その改良タイプは容易い。
第二号機は口径4㌢、6倍だった。第三号機は9倍の倍率、これでベネチアの貴族に
デモンストレーションを行い、ベネチアの元老院は、武器として役立つことを見抜き、
大変な高額の報奨金をガリレオに支給したのだった。
同型四号機を納入し、続く五号機を製作、五号機の倍率は30倍に飛躍した。
このタイプを後に大量に作ってかなり儲けたようだが、五号機の最初の作品は、
大層お気に入りで、終生手元から放さなかったといわれる。
空に向けたのはこの五号機だった。口径4㌢30倍単レンズ正立像。
1609年暮、最初のターゲットは“月”だった。
ついでオリオン、プレアデス、天の川と続き、1610年1月7日、問題の木星をとらえたのだった。

画像は、08.11.4 Jupiter 会館にて