憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

湯来に伝わる民話「岩淵谷の砂金」(後編)

2012年09月11日 06時55分30秒 | 民話
9/11(火)21℃   


 おはようございます。

 秋雨前線の影響でここ数日は天候が安定せず、局地的な雨が瞬時に降り、ビックリしてしまいます。幸いにして、災害に直結するような事には到っていませんが、これからやってくる台風シーズンを考慮すると常日頃から、災害を前にした「防災意識の啓発」や災害に著面した場合の「物資等の準備」をしておく必要があります。

 災害が発生しても大丈夫なように、事前準備を怠り無く。


 一般的には、土砂の流出とか、屋根瓦が飛ぶだとかの心配が多いと思いますけど、農家はこれからが収穫期。実るほど頭を垂れる稲穂が雨風で倒れてしまうと、刈り取りにも支障をきたしますし、水に濡れたまま放置していると実った稲の穂から新たな芽が出てしまって米の収穫ができなくなったり、第一、ぬかるんだ田んぼではコンバイン等の機械が埋まってしまったり、故障したり。
 兼業農家の悩みは収穫終了まで続きます。


 民話の続き


 三太郎は父の話を一生懸命聞いていました。すると父は、
 「三太郎、また砂金が出るようになったのは何故だと思う?」
 と聞きました。しばらくしてまた父は、
 「他人を押しのけてまで幸せになるな。なぜなら人間は動物と違うからじゃ・・・・」
 父はしばらくして、
 「三太郎よ、なぜ、あの岩淵谷が元のようになったかと言うとね。貧しい人達のことを思って、山神様があの谷に砂金をばらまかれたのだよ」
 「でも、独り占めにしようなど、欲なことをする人がいたら神様は、ばらまかれないんだよ」
 三太郎は話を聞いているうちに、岩淵谷へ行ってみたくなりました。
 「お父さん、岩淵谷へ行って、ほんの少し砂金を採ってきてもよいだろう?」
 すると父は、
 「そりゃあ、ほんの少しだったら山神様は怒りはしないだろう。しかし、人間という者は、もう少しは良いだろうもう少しは良いだろうと、欲が出て来て、時間の経つのも忘れて夢中になり、ついにはヘビやトカゲや死んだ人の亡霊が出てきて永久に帰れなくなるものよ」
 三太郎は話を聞くうちに恐ろしくなって行くことを止めました。
 「今、あの岩淵谷が光っているのは、みんなの暮らしが楽になったからだ」
 と思いました。

 現在では岩淵谷の砂金も、その下に祠があると言われていますが、その祠も無く、山の幸、シャクナゲ、、ヤマユリ、岩松など、地域にあるべきものは地域にそっと残してやろうと言うことなんでしょうね。
 人間の欲深さを戒めるような湯来に伝わる民話でした。
 次回の湯来に伝わる民話は『明楽寺の梵鐘』です。お楽しみに。


 直前のお楽しみ情報をひとつ。

 湯来の特産品も販売される「五日市商工祭2012影弘交流会」開催のお知らせです。

 日  時:平成24年9月12日(水)12:00-19:00
         〃   13日(木)10:00-17:00
      少雨決行
 場  所:五日市商工会
 主  催:五日市商工会商業部会(082)923-4138
 主な内容:12日(水)
       ・安心安全な和牛のジャンボ串焼き
       ・空間に描くAIR SHODOU(エア書道)
      13日(木)
       ※ヤマメのつかみ取り&塩焼き①10:30②11:30③12:30各25名
      2日間連続出店
       ※砂谷牛乳、ヨーグルト、ジェラート販売
       ※100cmの生きたチョウザメの展示、加工品販売
       ※田舎寿司、手作りコンニャク、新鮮野菜販売
       ・乾物、うどん、焼き鳥、金持ち関連グッズ販売
       ・税務、法律相談
       ・学術発表
       ・地元企業製造機器の展示販売
       ・健康関連イベント、色材の展示販売
       ・佐伯影弘「歴史パネル展」
       ・絵画、鳥瞰図展示
     ※は「湯来特産」です。是非どうぞ。


 今日は「愛国者の日」だそうです。

 2002年に制定。そう、12年前の今日、ハイジャックされた旅客機によるマンハッタンの貿易センタービル他への同時多発テロが発生した日です。テロ主催者も「愛国心」を持っていたんでしょうが、誰もが公平に心から幸せになれる「愛国心」をいつまでももち続けたいものです。

 もうひとつは「公衆電話記念日」。

 1900年(明治33年)の今日、日本で最初の公衆電話が東京の上野駅と新橋駅に設置されたことに由来しています。最近、災害対策を兼ねて主要な場所へ公衆電話が再設置されています。携帯があれば大丈夫なんて過信しがちですが、電波障害が発生した時のことを考えると「公衆電話」の重要性を再認識することになるかも知れません。それに、先日、携帯のバッテリー切れに直面してしまって右往左往。機能しなければ単なる「モノ」。ビックリしました。


 今日も一日充実した一日でありますように、頑張りましょう
コメント
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