憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

湯来の民話

2008年08月25日 08時07分29秒 | 雑談
8/25(月)16℃


 湯来の山里は、稲穂が頭を垂れ始め、草むらではコオロギが鳴き始め、まだ、8月だというのに季節が「秋」に変わりつつあるのを肌で感じられるようになりました。

 日に日に自宅周りの風景や音によって、秋の深まりが一層肌で感じ取れるようになるんでしょうね。
 虫の鳴き声や、コスモスの開花、カサブランカも明日朝は満開になりそうです。

 「秋」と言えば、「茄子(ナス)」。
 今、我が家では秋茄子が恐ろしいほどたくさん収穫できてます。家庭菜園程度しか植えてないんですが、そこは農家。いっぱいできてるんですよね。あまりの多さで自家消費できないし、腐らせては勿体ないと、昨日、南区で行われた某お祭りのハズレ景品にしてくださいと無料提供をお願いしておきました。
 無事、受け取ってもらえたでしょうかね?

 「秋茄子は、嫁に食わすな。」?

 諺に、「秋茄子は嫁に食わすな」とありますが、このことわざの意味には、「秋茄子はとっても美味しいので嫁には食べさせるのはもったいない」という姑の意地悪からきたものと、「体を冷やすので食べ過ぎるのは体に良くない」という姑の親切心からきたものと、「種(子供)がなくなる(秋茄子は種が少ないので)ことを心配した思いやりの言葉」という姑の気遣いからきたものと、三つの意味があるようです。
 いずれにしても、秋茄子というのは、果肉の締りがよく、肉厚で、種子も少なく、とくに美味しいということには間違いないようです。
 家庭でも手軽に使える秋野菜の一つですので、嫁さんと一緒においしい秋茄子を堪能してみてはいかがでしょうか?


 今回の民話は、湯来町は水内地区に伝わる民話です。湯来にも、ええ女房を待っている独身男性がたくさんいるようですから、こういう謂れのある岩を見つけて縁にあやかりたいものですね。

「ええ女房岩」

 むかし、むかし。茂助さんという働き者のお百姓さんが住んでいました。一人暮らしの茂助さんは不自由なことが多いので嫁探しを始めました。
”どこからか、ええ女房が来てくれんかのぉ”
 近所の人に世話をお願いしたり、賽銭を上げて氏神様にお願いしたりしましたが、いつまで経っても嫁さんに来てくれる人がいませんでした。
 秋の取入れが終わり、久しぶりに入会林へ薪をとりに行きました。
 ふと谷向こうに目をやると、今までは気づきませんでしたが紅葉した木の間から白い大きな岩が見えます。近寄ってみれば見るほど美しい岩です。
 茂助さんはいつもお願いしているように、”どうか、ええ女房が来てくれますようお願いします”と小石を岩の上に投げました。丸みのある岩でしたが落ちてきません。茂助さんはそれから一仕事をして薪を背負って家に帰りました。

 ”茂助さん、どこに行っとったんかいのぉ”と、隣のお婆さんが声をはずませて”茂助さんの女房になってもええ言うて、この娘さんが来ていなさるんじゃ”見ると美しい娘さんで、茂助さんはビックリするとともに、岩の上に小石をあげてお願いしたことがさっそく叶えられたと大喜びをしました。

 茂助さんの話は、水内中に広まり、独身の男たちが”ええ女房がみつかりますように”とお参りするようになりました。小石を投じて岩に掛かれば、ええ女房と縁が結ばれる言うて喜んでいました。

 茂助さんは、この美しい娘さんを嫁さんにしていつまでも幸せに暮らしたということです。

 めでたし、めでたし。


 今日も一日暑くなりそうです。健康管理には十分気をつけて頑張りましょう。
コメント
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